2024年11月18日月曜日

オデッサ・スタジオ: ぼくとパパ、約束の週末~推しの旅はこれから

オデッサ・スタジオ: ぼくとパパ、約束の週末~推しの旅はこれから:   自閉症の少年ジェイソンが推しのサッカークラブを見つけるために父と週末ドイツ国内スタジアム巡りの旅をする。 10歳のジェイソンが贔屓クラブを決めるにあたってのルールが「サステナブル」とか「ナチス排除」とかグレタさんっぽい地球環境問題活動家的な視点があるのはちょっと滑稽な感じもす...

2024年11月6日水曜日

日本史上初の女性の労働弁護士の軌跡が面白くないはずがない

 

積読、というより、棚の奥にひっそり横たわっていたままだった。

もっと早くに読むべきだったのに。

相磯まつ江先生の来し方を書籍化したものを、ずっと前に上司からいただいていて、今になって読み始める。
相磯先生、「日本初の労働弁護士」だったのか。
学校を卒業して結婚・離婚を経て、夜学に通って司法試験合格、労働弁護士としての駆け出しの日々において、当然と言えば当然だが『虎に翼』以上に凄まじい男尊女卑の壁にぶち当たりながらも突破して道を切り開いてきた人生。
(初の女性裁判官の『虎に翼』の場合、やはり最初からエリートで、まあそのエリートながらも男女差別に苦労したというものだったが、相磯先生は農家の生まれだ。)
法曹界、とりわけ民主法曹というべき「労働弁護士」の世界で、労働組合で、悲しいことにさもありなん・・・という女性蔑視発言や待遇(旬報法律事務所よ、相磯先生に職印すら作ってあげなかったのかい!)をくぐり抜け、飛び越えてきた、偉大な女性弁護士の軌跡を、読みながらわくわくしている(女性差別の描写には怒りが煮えくり返るが)。

しかし、夫の芹澤先生にしても、”通称でも芹澤姓を名乗って欲しいと求めた”のか。当時の時代状況からすると当たり前なのかもしれないけれど、残念な感じはある(結局、相磯先生の説得で納得されたとはいえ)

それと、当時の社会党はだいぶまともだったんだなあというのも、かなり時代を感じさせる。今は昔なりけり。


2024年10月31日木曜日

今年のお薦めクリスマス本候補①『雪の花』

 今年のお薦め、といっても新刊ではない(2018年刊)なので、店頭ではなかなか手にするのはむずかしいかもしれないのだが。


ナルニア国の『ハリネズミと金貨』原画展に行った時に、原画展をすぐ出たところの本棚に一冊だけ置いてあって(原画展の画家オリシヴァングの絵ではなくて、同じ作者のコズロフの作品ということで置いてあった)、ここでもハリネズミさんが主人公で、熊の坊やも登場する。(この二匹はノルシュテインの『霧の中のハリネズミ』と同一キャラクターであろう、ただ、『金貨』ではハリネズミはご年配者であるが…)。
より一途な友情に溢れた世界で、ひと頃のイラン映画の子ども~青年のようで、胸震える。
で、一冊しかないその本を、買おうと思ったのだが、同じく原画展を観ていたご年配の女性が傍らに来て手に取りたそうにしていたので、なんとなく譲ってしまった。彼女は甲府から上京、必ず寄ることにしているナルニア国に来る前に、腰の痛みを労わろうと4階のカフェで一休みしてからようやく9階まで辿り着いたのだと、店員さんに話しかけていた。そして、この本を含めそのあたりの絵本をごっそりレジに持って行って、お買い上げになった。店員さんは「大丈夫ですか?」と気遣っていた。
彼女が立ち去った後に、あの本はあれで最後だったのですかと聞いたら、やはりそうだった。残念ではあるが、遠くからやってきた彼女が手に入れられてよかったのだと思う。
Amazon等ではまだ手に入るようであるし。

ノルシュテインやオリシヴァングとはまた違った風合いのファジェエヴァの絵もすばらしい。


2024年10月11日金曜日

録画メモ:ブリッジ・オブ・ヘル~独ソポーランド戦線

*ブリッジ・オブ・ヘル~独ソポーランド戦線

2015年製作のロシアの戦争映画。(しかし、WOWOW上のジャンルが「アクション/冒険・歴史劇/時代劇/西部劇」←西部劇)

未見。

録画メモ:ロシア関連ドキュメンタリー

 *ロシア 小さき人々の記録 2016年4月23日録画

スヴェトラーナ・アレクシェーヴィチについてのドキュメンタリー

初回放送は2000年11月4日とのこと。随分前なんだ。

*“プーチンの戦争”あらがう女性たち ロシア・銃後の社会で何が

動員兵の妻や母らのネットワーク「プーチ・ダモイ」のこと。奈倉有里先生が解説。



録画メモ:熊は、いない/聖地に蜘蛛が巣を張る

 *聖地に蜘蛛が巣を張る は未見

*熊は、いない

昨年、これを観てから(先行して息子の「君は行く先を知らない」を観ていた)母の介護に突入したので、しばらくは映画を見に行くことを控えざるを得なくなった。ある意味での映画納めになったのだが、そんな心の飢餓、不自由さを反映させもするような、パナフィ節の作品なのだった。苦しい思いが去来する。