2011年9月30日金曜日

サメドフ見参

10/7の対スロヴァキア戦(@ジリナ)はロシア代表にとってのユーロ本大会出場のかかる、いわば剣が峰。試合は現地時間20:15開始。

今回の対スロヴァキア戦、及び対アンドラ戦に呼ばれたメンバー

Вратари: Вячеслав Малафеев («Зенит» Санкт-Петербург), Антон Шунин («Динамо» М).

Защитники: Александр Анюков («Зенит»), Алексей Березуцкий, Василий Березуцкий, Сергей Игнашевич (все – ЦСКА), Юрий Жирков («Анжи»), Роман Шишкин («Локомотив» Москва).

Полузащитники: Динияр Билялетдинов («Эвертон» Англия), Денис Глушаков («Локомотив»), Игорь Денисов, Константин Зырянов, Роман Широков (все – «Зенит»), Алан Дзагоев (ЦСКА), Александр Самедов, Игорь Семшов (оба - «Динамо» Москва).

Нападающие: Андрей Аршавин («Арсенал» Англия), Александр Кержаков («Зенит»), Роман Павлюченко («Тоттенхэм» Англия), Павел Погребняк («Штутгарт» Германия).

殆どお馴染の顔ぶれですが、アキンフェーエフが長期離脱中のため、GKはスラーヴァ・マラフェーエフとディナモのアントン・シュニン。
もう一人、ガブロフあたり呼ぶかと思ったけれど、この二人に任せるようです。

スラーヴァは冬に奥さんを交通事故で亡くしています。
アキンフェーエフが負傷した試合の中継中(といってもハーフタイムですが)にそのことも含め、グベルニコフ氏(解説者か?)がスラーヴァの悪口を言ったという、何とも嫌な状況が、今ロシアサッカー界にあります。
(当然ながらスラーヴァはとても傷ついたようで、グベルニコフをを非難しています。)
それ以来(「それ」が原因かどうかはわからないけれど)、ゼニットの試合でもひやっとさせる場面が目立つようになり、ベラルーシ代表のジェヴノフに押され気味・・・。
(「それ」以前からジェヴノフの台頭はありましたが。)

シュニンは、今シーズンガブロフからディナモの正キーパーの座を奪い返し、チーム自体も乗っている、という点で「旬」ではあり、いいかもしれません。
ただ、代表戦での経験値はスラーヴァの方がずっと上です。

ガブロフは、重圧がかかる大事な試合ほど燃えるタイプなので、こういう試合には強そう。
私が代表監督なら呼ぶんですけどねえ。
この前のユーロ予選(2008のときです)、特にイングランド戦が印象深い。
予選突破できたのは君のおかげだ!

DFのアニュコフには「お誕生日おめでとう」と言わなければなりません。
一昨日29歳になりました。
その日CLグループリーグでゼニット勝利。
よかったね。

MFでは好調セムショフに加え、サメドフがメンバー入り。
おお、ディナモがこんなにいるなんて!
シュニン、セムショフ、サメドフ、3人も。
サメドフは初招集でしょう、たぶん。
モスクワ生まれながら、お父さんがアゼルバイジャン人で、黒髪に黒い瞳に濃い顔立ち、まさにカフカース顔。
最近ディナモが上がってきたのは、セムショフが決めてくれているのと、サメドフがびゅんびゅん系で飛ばしているから、と言えるかも。
遅咲きの花。
DFにタラス・ブルラクくんを呼んでほしいなあ。

Главный тренер сборной Словакии Владимир Вайсс вызвал в расположение команды 22 футболиста.

対するスロヴァキアのメンバー

Вратари: Ян Муха ("Эвертон", Англия), Душан Перниш ("Данди Юнайтед", Шотландия).

Защитники: Томаш Губочан ("Зенит", Россия), Ян Дюрица ("Локомотив", Россия), Радослав Забавник ("Майнц", Германия), Любомир Михалик ("Лидс", Англия), Петер Пекарик ("Кайсериспор", Турция), Корнель Салата ("Ростов"), Мартин Шкртел ("Ливерпуль", Англия), Марек Чех ("Трабзонспор", Турция).

ゼニットのグボチャン(フボチャン)、ロコモチフのジュリツァ、ロストフのサラタと、ロシアをよく知るDFがいるのが怖いし、手強い。
マレク・チェフはあのマレク・チェフではないのね。
彼はチェコ人だった。GKで、ルチやロコにいた人。
こちらはスロヴァキアのマレク・チェフ(マレクもチェフもあちらにはよくいる名前なので、同姓同名)。

Полузащитники: Владимир Вайсс ("Эспаньол", Испания), Карим Гуэде ("Слован"), Роберт Еж ("Гурник", Польша), Мирослав Кархан ("Спартак", Тр), Юрай Куцка ("Дженоа", Италия), Игор Жофчак ("Слован"), Мирослав Стох ("Фенербахче", Турция), Мартин Хамшик ("Наполи", Италия).

Нападающие: Эрик Ендришек ("Фрайбург", Германия), Юрай Пирошка ("Портсмут", Англия), Филип Холошко ("Бешикташ", Турция), Филип Шебо ("Слован").

アンドラ選手の情報はありませんでした。

http://football.kulichki.net/rusnews/news.htm?162565より

補遺:
ケルジャコフは、2日のスパルターク戦でパレハに怪我させられて離脱。
代わりにウラジーミル・ジャジュンが呼ばれました。

2011年9月28日水曜日

今更だけどおめでとうオデッサ

そんなわけで、連休中は旅行していたのでサッカーは観ていませんでした。(結果すらチェックしなかった。)

そしたらチェルノモーレツ、初勝利を挙げていたんですね。
パズドラヴリャーユ。
長かった。
でも、先にウクライナカップで勝っていたからもうすぐだという気はしていたよ。
これでちゃっかりひとまず降格ラインを越えてくれたわけで(←引き分けで勝ち点を稼いでいる)。

クルィリヤも勝っちゃっています。
おかげでディナモが3位に落ちてしまった。

紀南旅行についてはパンダの写真等まだまだ沢山ネタはあるのですが、ひとまず終了し、




「ファンタスチカ・オデッサ」連載中のロシア旅行の続きに戻ります。
やっとスーズダリに着く所だ。

2011年9月26日月曜日

猫のいる場所(三日目)

今回、和歌山の知人に「そちらを母ともどもお訪ねしますよ」と伝えたら、「どこを回るのか、アレンジはある程度地元の自分に任せてくれ」とのたまったので、「どうぞどうぞ。こちらはアドベンチャーワールドくらいしか知らないし。母は熊野古道を訪ねたいと言っているけれど、何ぶんご老体だから無理がないようにプランニングは任せますよ」と答えたのです。
それで知人はいろいろ考えてくれ、しかし熊野古道は台風による被害甚大のため今回は見合わせ、古座から古座川を少し遡り、また一枚岩まで連れて行ってくれました。
当初、潮岬(本州最南端の地)を回るつもりはなかったようですが、時間的に余裕がありそうだったので、ぐるっと一回りしてくれることになりました。
そして潮岬灯台のまさにふもとで、道路わきを見ていた私と母が同時に「うわー、いた!やっといた!猫だ!」と大声(歓声)を挙げたので、知人は「止まりましょうか?」と言ってくれましたが、いやいや、いたのは単にただの猫です。止まるには及びません。
「何騒いでんのよ」という面持ちをした猫でした。
写真はありません。

知人のプランだと、串本では串本海中公園を見学し、
魚たちのお食事タイム


「あと、すさみ町にはエビとカニの水族館っていうのがあって、そこに行こうかと思うんだ」
とおっしゃるのです。
正直「またまた水族館?」と思いました。
「エビとカニですか?」という返答に気乗りのなさを感じ取った知人は、
「海中公園もなかなかいいけど、エビとカニの水族館は展示方法が違うし楽しめると思うよ。それに・・・」
ここで知人は決め台詞を。
そこ、駐車場に猫がたくさんいるんだよね。10匹はいるよ。キャットフードを持っていくつもりなんだ。どう?」
だから私は即答しました。「行く。」

確かに猫はたくさんいました。
15匹くらい。
(知人の話だと「前来た時より増えている」のだそうだ。)
なので、大満足。
地味に猫好き必見の地です。

それは置くとして、水族館としても、地味ながら堅実で大変好感の持てる、よいところでした。
手動で開けて、自動で閉まるドア。
そして正面にタカアシガニ。
この水族館は元々すさみ町立だったのですが、経営難から町の予算投入を打ち切られ、現在は「すさみ海立」となり、水槽ごとにサポーターを募っています(半年5000円、誰でもなれます)。
 
この水槽のカニのサポーターは俳優の蟹江敬三さん他数名。
(右上が蟹江敬三さんの名が入ったサポーター表示。)

日本ではここでしか観られないというエビ・カニもいます。

少々表示がわかりにくいですが、建物の裏手には、
も、います。

誰よって?
それは
ゴマフアザラシのマックです。

帰りには、知人は有言実行で、持ってきたキャットフードを猫たちにやっていました。
「子猫優先」と言っていましたが、意外と聞き分けのよい猫たちでした。
シャム

白猫が多かった


この茶トラはボス?
泰然自若たる態度でした。
28日付記:この猫の名は「コチャ」というそうです。
看板娘

というわけで三日目の猫のいる場所は「すさみ海立エビとカニの水族館」でした。
おしまい。

今度は私も「銀のスプーン」を持参します。
(と、再訪する気満々でいましたが、早く行かないと閉館かも・・・)

すさみ海立エビとカニの水族館

存続されますように!

猫のいる場所(二日目)

結論を言うと、二日目も猫のいる場所は、アドベンチャーワールドです。二日券を買っていたのです。
23日は、空港に着いてから真っすぐ駆けつけたとしても、開園後30分間に予約受付をする各種イベントとパンダ館は無理だろうと考え、24日に朝一で来て観ると計画していました。

8時45分に着いて、9時半の開園まで、門の前でおとなしく待ち、いよいよ開園というときには周囲の関西弁の人たちがイベント予約受付のカウンターまで我先に走っていくのに少々恐怖を覚えつつ、パンダ館までてくてく歩いて、双子のパンダのお目覚めまでちょっとそこで待ち(知人と母はその場で待っていたけれど、私は奥の別のパンダ(こちらも双子)がササを食べているのを観に行っていた)、いよいよ双子パンダ「海浜」「陽浜」が少々ぐずって寝ぼけながら登場するのを歓声で迎えました。
その後お母さんの「良浜」も出てきました。
私は生まれて初めてパンダを観ました。
実は上野のパンダは観たことがないのです(東京タワーにも行ったことがないし)。
パンダを観た人の話だと
「確かにパンダは可愛いけれど、あんまり動かないんだよねえ」
「観ている間ずっと寝ていたりするから、ことによったらオランウータンとかの方が子どもにはうけるんだよ」
ということだったけれど、「海浜」「陽浜」「良浜」、感動的なことに、動いていました!
ミルクびんを持ってひっくり返ってミルクを飲んだり、滑り台を滑り降りたり、お母さんに甘えたり。

滑り台シーンはわかりにくいが。

パンダ堪能。
鳴き声はたてませんでしたが。
中国語で「熊猫(シオンマオ)」というのは、鳴き声が猫に似ているからではなかったかな?

この後、前日約束してくれたように、スカイアドベンチャー号の2階席に乗って、再びサファリワールドを巡り、ライオン・チーター・アムールトラ・ユキヒョウなどの猛猫たちを観て・・・しかしやはり写真は上手く撮れたとは言い難いです。

ライオンたち

アムールトラ

自分より体の大きい動物を怖がっているけれど、日蔭のいい場所を明け渡したくなくてがんばっているチーター(ガイド談)

ホワイトタイガー


この日は3時にはアドベンチャーワールドを出ようと言われていましたが、私はパンダとアドベンチャーワールドが終わったら、前日見なかったものをさらっと観て3時楽勝だろうと考えていたのですが・・・ええまあ、いろいろと。

 サーバルキャットを再び。
カバやミニカバも可愛かったし、さあ帰るぞというときになってペンギンパレードにあたってしまったし。


最後の最後までふりまわしてしまいましたね、この日も。

アドベンチャーワールドを後にすると、紀伊半島も南端の串本を目指します。
宿に入る前に、母が「ブルガリアヨーグルトを買いたい」と言い出し、知人は相当疲れていたと思いますが、そういうわがままにもつきあってくれました。

本日もやれやれ。
そして、本日も猫のいる場所はアドベンチャーワールド(のパンダ館とサファリワールド)でした。
(写真は後ほど)

猫のいる場所(一日目)

そこへ行くと決まってから、台風が直撃、甚大な被害が。その様子をニュースで観て、「行っていいのだろうか、それに行けるのだろうか」と逡巡すること幾たびも。
(そうこうしているうちに、東京にも台風はやってきたのだが。)

旅行は被災地への旅となり、しかし救援とかボランティアとかではなく、かなり純粋に観光旅行。
気が退ける。
でも、少しはお金を落とすことにもなるかと、前向きに考えることにする。

出迎えて案内をしてくれる知人に、「大丈夫なのだろうか」と不安を漏らすと、
「自分は晴れ人間だから、この週末は晴れる!」
といやに断定的に言うのですよ。

とは言え、当初考えていた世界遺産の「熊野古道」方面は、交通は寸断され、危険であろうというので断念し、別の案(後述)を地元民のその知人が手配してくれました。

というわけで、23日に南紀白浜空港からすぐアドベンチャーワールドへ。
「何を観たいか、どう回るかはそっちで調べて確認しておいて。いろいろイベントも日替わりであるみたいだから」
と、知人に言われ、前日深夜までガイドブックとアドベンチャーワールドのHPを見ながら、タイムテーブルをエクセルで自作。
なので、アドベンチャーワールドに入ると、
「1:00に“サーバルキャットのお散歩”があるから、ここで待ちましょう」などと仕切り始める私。
(でも、サーバルキャットは直前まで姿を見せなかったので、「本日の出演動物にサーバルキャットは書いていないよ、体調が悪くて中止になったんじゃないの?」とか懸念も出され、私も不安になった・・・けれど、「いた!サーバルキャット!来た!」と、一安心!)




「次はホッキョクグマのおやつタイム」

「それからラッコのお食事タイム」


「マリンライブでイルカを見る」

「このアニマルアクションとアシカのふれあいタイムは明日はないから、今日見逃さないようにしなくては」

やれやれ。

「あと、スカイコンタクトに鷲が出演するみたい」
「猛禽類はいいな、それ観よう」

などと、せわしくこなしながら、ケニア号の最終便に乗り、サファリワールドを概観。
いるいる、ライオンやら、チーターやら、アムールトラやら、ユキヒョウやら、猛猫の皆さんが。
寝そべっているライオンたち

チーター


 アムールトラ

ユキヒョウ


しかし、ここでも私が「あんまり上手く撮れない」と呟いていたら、
「じゃ、明日はスカイアドベンチャー号(二階建てバス)の二階席を取ろう」
と気を使ってくれる知人でありました。
いや、上手く撮れないのはあくまで私の腕前の問題だと思うんだけど。

その後観覧車に乗り、結局閉園時間ぎりぎりまでいたのでした。
(自分でも、こうなると思っていました。)

観覧車から観たライオン。
帰宅を急ぐ(夕食が楽しみな)様子。

それから知人の取ってくれた宿泊先に向かいましたが、知人にとってはそこは家族旅行で何度も訪れた思い出の場所だったようです。
(この先の道程でも、時折そういうノスタルジーに浸っている場面があった。)
しかし、知人はゆっくり思い出に身を焦がす暇もなかったのでした。
ここで母が「夕陽を観に海岸に行きたい」と言い出したのです。

知人はさんざん私に振り回されて疲れていたと思うのですが、「それじゃあ夕陽の名所に」と車を出してくれました。
年に二回、春分と秋分の日にはちょうど洞窟の間に夕陽が落ちる、円月島。

これは私が撮影したものではなく、南紀白浜空港にあった写真です!

実はその日はまさにその秋分の日でして、南紀白浜空港もアドベンチャーワールドも白浜もさほど混んではいなかったのですが、夕陽の絶景ポイント(だけ)はびっしり車が密集(違法駐車?)していました。
さすがにそこの夕陽はハラショーでした。

一日目おしまい。
一日目の猫類のいる場所は、アドベンチャーワールドでした。
白浜のその他の場所では猫は見かけませんでした。
母はそれをいたく残念がっていました。

2011年9月25日日曜日

どこでしょう

旅行から戻って来ました。
2泊3日、国内、猫類がたくさんいるところです。

その一 23日、24日



その二 25日


2011年9月22日木曜日

ウクライナカップ1/16ファイナル

УКРАИНА. Кубок
 Титан А  0 : 1  Днепр
 Полтава  0 : 1  Карпаты
 Шахтер Св  0 : 2  Шахтер Д 
シャフチョール対決は当然のようにドネツク勝利
 Берегвидек  0 : 3  Металлист
 Буковина  2 : 1  Оболонь
オボロン敗退
 Кремень  2 : 3  Динамо К
 Николаев  0 : 2  Ворскла
 Словлиб  0 : 2  Заря Лг 
この辺は順当にプレミアのクラブが勝ちぬけ
 Сталь Д  2 : 1  Севастополь 
セヴァストーポリ敗退
17:30 ДВ '
 Арсенал БЦ  2 : 2  Кривбасс

 Энергетик Б  0 : 2  Черноморец Од 
 Пабло Фонтанелло  32
Диденко А.  75 

チェルノモーレツ勝利!
リーグ戦では未勝利ですが・・・。
※訂正 スコアは0-1です(オデッサのオフィシャルサイトで確認)
得点者はフォンタネッロ

18:00 80 '
 Арсенал К  2 : 0  Александрия 

19:00 37 '
 Суми  0 : 0  Звезда К 

19:30 6 '
 Металлург Дн  0 : 0  Таврия 

20:00  '
 Волынь  - : -  Ильичевец 

20:00  '
 Металлург Зп  - : -  Закарпатье

途中だけどおやすみなさい。

結果
Титан А  0 : 1  Днепр 
 Полтава  0 : 1  Карпаты 
 Шахтер Св  0 : 2  Шахтер Д 
 Берегово  0 : 3  Металлист 
 Буковина  2 : 1  Оболонь 
 Кремень  2 : 3  Динамо К 
 Николаев  0 : 2  Ворскла 
 Славхлеб  0 : 2  Заря Лг 
 Сталь Д  2 : 1  Севастополь 
вДВ '  Арсенал БЦ  2 : 3  Кривбасс 
  Энергетик Б  0 : 1  Черноморец Од 
 Арсенал К  5 : 0  Александрия 
Пен '  Сумы  1 : 1  Звезда К 
(п. п. 3:2)       
 Металлург Дн  2 : 0  Таврия 
 Волынь  7 : 1  Ильичевец 
イリイチョーヴェツ・・・
 Металлург Зп  1 : 0  Закарпатье

素直なナボコフ

台風で立ち往生している間に、ナボコフの『マーシェンカ』を読了。

ナボコフの処女作。
最初にロシア語で書きあげ、ベルリンの亡命系出版社から刊行。
次いでドイツ語版を出したけれど、この二冊は話題にはならず忘れ去られ、40数年後の英訳(ナボコフ自身も関わる)でようやく日の目を見たという代物。
英訳に当たっては、他のナボコフの作品のように改作はしていない、という。
それだけに、ナボコフにしては全然凝っていないし、素直で若やかで清々しい読後感がある。
練れていないという欠点はあれど、特に視点がリュドミーラやクラーラ等の女性側に移った時のぎこちなさに関しては本人も自覚してのものだったようだけれど、それを補って余りある、天才のデビュー作だ。

ナボコフにしろ、ミハルコフにしろ、甘えた男の身勝手さをそのまま描いているのが一番性に合っている。

いつものナボコフが苦手な人にも、大丈夫。
二度と戻らぬロシアへの郷愁と、やはり二度と帰ってこない初恋へのなんともセンチメンタルな回想なので、結末はまあ・・・どんでん返しなしですが、楽しめるでしょう。

2011年9月21日水曜日

27ランクアップ

アルメニアが44位!
FIFA最新ランキング。
ええっていうのも多い。
しかし、今やエストニア(58位)>ウクライナ(60位)か。

13位ロシア(0)
44位アルメニア(+27)
50位イラン(+3)
56位ベラルーシ(-15)
58位エストニア(+28)
60位ウクライナ(-12)
64位グルジア(-1)
74位ラトヴィア(+10)
75位リトアニア(-19)
79位ウズベキスタン(+3)
98位アゼルバイジャン(+14)
122位モルドヴァ(-34)
131位カザフスタン(-5)
140位トルクメニスタン(+2)
157位タジキスタン(-4)
179位キルギス(-2)

ロシアカップ1/8 ファイナル

Россия. Кубок, 1/8 финала
20日8F5 ファケル・ヴォロネジ 2-0 ヴォルガリ=ガスプロム・アストラハン
Голы: Аброскин, 26; Акопянц, 65
ファケルはFKクラスノダールに、ヴォルガリ=ガスプロムはツェスカに勝っての1/16ファイナルでしたが、ファケルが勝って準々決勝に。
トミ対ロストフの勝者と当たります。

21日
8F1 スパルターク・モスクワ対ヴォルガ・ニージニー=ノヴゴロド
8F2 テレク・グローズヌィ対トルペド・ウラジーミル
8F3 ゼニット・サンクト=ペテルブルグ対ディナモ・ブリャンスク
8F4 ディナモ・モスクワ対アンジ・マハチカラ
8F6 トミ・トムスク対ロストフ・ロストフ=ナ=ドヌ
8F7 ルビン・カザン対アムカル・ペルミ
8F8 ロコモチフ・モスクワ対ルチ=エネルギヤ・ウラジオストク

結果
Терек  2 : 0  Торпедо Вл
Амкар  0 : 2  Рубин
вДВ '  Динамо М  1 : 0  Анжи
102'
После скидки Кураньи Кокорин, который, кажется, был в офсайде, буквально занес мяч в ворота.
0-0で延長となり、102分に途中出場のココリンが決勝点。
ディナモがアンジを下す。
でも次がゼニット戦・・・。
いや、かなり積極的に攻めていたんです。
惜しいのがたくさんあった!
最後に報われて良かった。
 Ростов  3 : 1  Томь
 Локомотив М  1 : 0  Луч-Энергия
 Зенит  2 : 0  Динамо Бр
ブハロフのゴールとオウンゴール
Пен '  Спартак М  1 : 1  Волга НН
PK5 : 6
Макгиди Э.  6 
Бибилов Ш.  86
PK戦でスパルターク散る。 


というわけで準々決勝は
1/4 финала
4F1 Волга НН Терек 21.03.2012
4F2 Зенит Динамо М 21.03.2012
4F3 Факел Ростов 21.03.2012
4F4 Рубин Локомотив М 21.03.2012

2011年9月18日日曜日

カルメンの大祖国戦争

ロマン・カルメン監督作品ということになっている、ドキュメンタリー映画「大祖国戦争」。137分の大作。

冒頭に、236人の従軍写真家による記録映像であり、うち40人が犠牲になった、とある。

ナレーターは「このようにして赤軍は勇敢に闘ったのであーる!」と愛国主義全開。
ナチスドイツの蛮行を示す犠牲者の映像など観るのはきついが、「若者よ、これは事実なのだ、目を背けていいのか?忘れていいものか?」と畳みかけるようなナレーションが被さる。

こんなふうに言わないといけないほど、戦争の記憶は危機にあったのだろうか?
1965年、戦勝国のソ連でも。

全部記録映像のはずであり、事実なのだろうが、編集によってこんなに盛り上がれるものかと思うくらいドラマチックで、137分という長さを感じさせない。
戦争直前の世界情勢から始まって、バルバロッサ作戦、41年の辛い夏、モスクワ攻防、レニングラード包囲、スターリングラード攻防、クルスク、キエフ、国境を越えてベルリンを目指し、ベルリン陥落、勝利と一気に見せるため、派手な戦闘場面が多いと感じる。
私の大好きなアラノヴィチとかゲルマンとか、いわゆる“男の世界”を描くのが好きな監督の戦争映画だと、ひたすら地味な場面が多くて、戦争の映画というとそっちの方に馴染んでいたので、メルケル首相じゃないが「くらっときたわ」的な素直な感動を覚えたのは事実。
(一方、プロパガンダ臭が強いのも事実。)
というわけで、レニングラード包囲戦はあんまり出てこなかった。
他にも包囲された中での持久戦の場面は、記録映像があんまり残っていないのか、編集で「絵にならない」と採られなかったのか、少なかった。

字幕は固有名詞をあまり丁寧には訳出していなかった。
字数等の制約があるからなのかもしれない。
「ベロロシア(白ロシア)」を「ロシア」とするなど、細かい間違いは散見された。

メモ:ロストフの場面で、字幕で「負けるものか」となっていた原語はРостов наш(ロストフは我らのもの)

ブレストの攻防戦で、煉瓦が溶けるほどの砲弾の嵐の中で、兵士たちが壁に書き残した「さらば祖国よ(Прошай Родина)」の文字が心に深く刻まれた。
(ほんとうはもっと長いフレーズの最後の部分です。)

ときめきの前に

アップリンクで整理券を取ってから、会場まで少し時間があったので、アートブックショップまで行ってみました。
「ときめきのロシア展」は20日からですが、『ロシア刺繍 ものがたり』や刺繍キットはもう置いてあるのではないか、と思って。
そしたらやはり置いてありました。

アートブックショップは、手芸店といっても、大変ハイクラスな、凝った「可愛いもの屋さん」でして、ユザワヤや野ばら手芸店(@国立)みたいでは全くありませんでした。

こういうところのトレンドは、チェコやハンガリーであるようです。
普通にはフランスや北欧で、さらに通をめざすと中東欧の伝統手芸にゆきつく、という具合。
『ハンガリーの週末』
『ハンガリーの愛しい毎日 お母さんに教えてもらった味』
『ハンガリーの伝統フォーク刺しゅう図案集』
『マロシュの村々の伝統クロスステッチ・パターン』(これはみやこうせいさんおっしゃるところの「わが国」ルーマニア)
といった本が出版されていたのですね。
さらに、編み物大国(らしい)エストニア直輸入『エストニアの伝統フォーク・ニッティング』などの図案原書、それにチェコの絵本やボタンやリボンがずらりと並んでいます。

北欧・中東欧ときて、次にくるのは、そう、ロシアです。
すでにペインティングモチーフの描き方が載っている図案絵本が、限定数各20、売られているのでした!おおおお、何か感動だ。

そして今般『ロシア刺繍 ものがたり』が出版され、刺繍キットも発売されたわけです。
この『ロシア刺繍 ものがたり』、小さく薄く、色は美しいです。
ロシアの小学生用の刺繍図案を元に8人の刺繍愛好家が再現またはアレンジして作品化。
全て図案がついています。
とはいえ、刺繍の図案は、日本ヴォーク社や雄鶏社(破産しちゃったけど)の本にあるような、詳細な刺し図(何番の糸と何番の針を使ってここは何ステッチです、とわかるような)ではなく、こんな出来上がりです、とだけ示すような、私にとっては手強い代物でした。



「ときめきのロシア展」はまだですが、フェルトのマトリョーシカも並べられ、また伝統図案によるペインティングの方法についての絵本が何種類か売っていて(各1400円)、早くもロシア展の雰囲気が出ていました。

カウナスのスーパーの片隅にあった手芸コーナーで、猫のアップリケを買おうとして、売り手のおばあさんに「お釣りがないんだけど」と申し訳なさそうに言われ、うさぎのアップリケも一緒に買ったのは今でもいい思い出。
実はこれらのアップリケは愛しくて愛しくていまだ使えずに壁に飾ったままなんです。

アップリンクの「100年のロシア PartⅡ」では、「大祖国戦争」を観て、なんかおなかいっぱいです。
感想は後ほど(予定)。

2011年9月17日土曜日

ロシア・猫道中

昨年の旅行の写真をSkyDriveに引っ越しさせながら、今年のロシア旅行の写真を整理中。
面倒だ。

「ファンタスチカ・オデッサ」は、ようやくモスクワを出発。8月21日。
まずはウラジーミル手前のポクロフ
ここはウラジーミル州、ウラジーミル街道沿いの町で、飛行訓練中のユーリー・ガガーリンが事故を起こして亡くなった土地だとのこと。

でも、別にその現場に行ってみたというのではなくて、且つ宇宙関連の展示があるわけでもなく、単にレストラン「スカースカ(お伽話)」にいた猫たちをひたすら写真に撮りました、ってだけです。


このあと、スーズダリでもペテルブルグでもそうだけれど、ロシアの猫は基本的に非常に馴れ馴れしく、にゃあにゃあ大声をあげて追いかけてくるわ、足元に転がるわ、すり寄るわ、猫が苦手な人にとっては感覚的に耐えられない状態かもしれません。

レストランに堂々猫の餌用のお皿が置いてあったり、コンビニのレジに大猫が堂々寝そべっていたりしても、皆スルーです。


フォトアルバムに載せた、木登り猫の「スルツキーさん、助けてえ」のスルツキーは、ロシアの某サッカークラブの監督さんのことです。




この猫は、例外的に一目散に逃げ出しました。
なのでしっぽしか撮れなかった。

2011年9月15日木曜日

スーツ姿

「ファンタスチカ・オデッサ」に書いている、8月のロシア旅行記、ようやくモスクワが終わりそうだ。
あとちょっとね。
モスクワ・セブン・シスターズの扱いをどうするのか迷っている。
それと問題なのは写真の容量がもう限界にきているので、古いのを引っ越しさせる作業を先行しなければいけないこと。
面倒だ。

さて、一息入れて、今更な話題を一つ。
ELLEロシア語版の記事。

http://www.elle.ru/moda/novosty/cerutti-1881-oficialniy-sponsor-fk-cska

なんか人相悪そうなお兄さんたちですが、彼らは実はサッカー選手だったりします。

イタリアのアパレルメーカー、チェルッティ1881がツェスカ・モスクワのオフィシャルスポンサーになりました、というので、モデルとなった選手たちがチェルッティのスーツを着用して並んでいます。
普通こういうとき選手の中でも見栄えのいい人を選んでかっこよく映すと思うんですよね。
・・・・・。

うーむ、一人ひとり撮ればそれなりに素敵なのかもしれませんけど(迫力があって)。
これはバランスの問題なのか??
それとも、サッカー選手がかっこよく見えるのってやはりユニフォーム姿の時、ということなのだろうか?

2011年9月14日水曜日

連日連夜

今晩は写真の整理をすることなくもう寝る。

そして、今週はすばらしくスケジュールがタイトですね、サッカーは。

今晩
チャンピオンズリーグ グループリーグ第1節
アポエル・ニコシア(キプロス)対ゼニット・サンクト=ペテルブルグ
ポルト(ポルトガル)対シャフチョール・ドネツク(ウクライナ)
ヴィクトリヤ・プルゼニ(チェコ)対バテ・ボリソフ(ベラルーシ)

バテ、とにかくCLではベラルーシ頑張れ。
バルセロナ、ミランと同組。

明日
リール(フランス)対ツェスカ・モスクワ

明後日
ヨーロッパリーグ グループリーグ第1節
アウストリヤ(オー-ストリア)対メタリスト・ハリコフ(ウクライナ)
シュトルム・グラーツ(オーストリア)対ロコモチフ・モスクワ
開始時間23:05という、この05っていうのが・・・。

シャムロック・ローヴァーザ(アイルランド)対ルビン・カザン
コペンハーゲン(デンマーク)対ヴォルスクラ・ポルタヴァ(ウクライナ)
ディナモ・キエフ(ウクライナ)対ストーク・シティー(イングランド)

こんにゃく座のオペラ「ゴーゴリのハナ」

今日はロープライスデーだったこともあり、満席だったのでは?
モスクワ・シアター・オペラのポクロフスキーさんは、こんにゃく座の「セロ弾きのゴーシュ」をいたくお気に入りで「是非モスクワ公演を」とおっしゃっていたそうだが、今日こんにゃく座の舞台を観て、確かにポクロフスキーさんはお好きだろうなあ、と感じました。

残念ながら、ポクロフスキーさんはちょっと前にお亡くなりになって、この舞台をご覧になることはかなわなかったのですが。

衣装や舞台装置に、モスクワ・シアター・オペラやユーゴザーパドみたいな、あるいはメイエルホリド的な、すごさを見た。
装置は単純で、でももっと「それだけ」にこだわってもよかったような。
(母子がトランプ占いをするシーンの小道具なんぞはなくてもよかった。)

ショスタコーヴィチのオペラもそうなのだけど、全編通すと台詞棒読みのような旋律が続く箇所がどうしてもできてしまうのが残念。
でも十分楽しめた。

2011年9月12日月曜日

ファンタスチーチナ!!!

ファンタスチカ・オデッサでは、ようやくモスクワクレムリンを終えた。
(かなり手抜き)

でも、まだあと一山あるぞ。
宇宙征服者公園の続きが。

翌日の21日からは猫がいろいろ登場。
もうすぐロシアの猫に会えるんだ。

さて、昨日は我がクルィリヤ=ソヴェートフ・サマラが珍しく快勝しました。
対トミ・トムスク、スコアは2-0.
セルゲイ・コルニレンコとパーヴェル・ヤコヴレフ。
この夏の移籍組が活躍。
GKのヴェレムコもそうだし。
いい補強ができたようですね。
久しぶりに最下位脱出。
まだ降格圏だが。

トミの方は、ロシア代表FWパーヴェル・ポグレブニャクの弟キリルがロシアプレミアデビュー。
得点には至りませんでしたが、若々しく果敢にシュートしていました。
双子の兄弟(どちらが上なのかわからない)ニコライはまだリザーブチームなのかな。
パーヴェルとはかなり年が離れていて、顔もあんまり似ていないような気がするということから、もしかしたらキリル君、弟は言ってもパーヴェルとは異母兄弟なのかも、と思ったり。
ロシアの離婚率は世界一、再婚率も高いので、あり得ない話ではないでしょう。

チェルノモーレツは負けました。
今季未勝利。
順位も落として降格圏に。

それとラウシュのハノファーもむちゃくちゃな負け方をしている。

ところで、イタリアのラヴェンナで行われていたビーチサッカーワールドカップで、ロシアはなんとブラジルを下して優勝しましたよ。
決勝のスコアは12-8.
グループリーグから全勝です。
ビーチサッカーは引き分けがないらしく、同点だとすぐさまPKで勝ち負けを決めます。
ロシアはこのPK勝ちすらなく、決勝まで完勝です。
マラッツィ!!!
こんなにビーチサッカーが強いとは存じませんでした。
それにしても、ロシアチーム、いったいどこでトレーニングしているのでしょうか。


試合経過は
http://www.sports.ru/others/122063206.html?ext=k70
大会MVPにはレオノフ。
GKもかっこいいな。

えー、このたびのロシアのワールドカップ優勝を記念いたしまして、スイス映画「モンディアリート」のレビューを書いて「オデッサ・スタジオ」に載せました。
7月23日以来記事をアップしていませんでしたから、1ヵ月半ぶりですね。

「12の椅子」もずっと放置しているから、記事の訳もやりたいなあ。
でも、旅行記の方が先だ。

謎だ

Picasaの写真のうち、チェブラーシカのをSkydriveに移して、Picasaのチェブラーシカアルバムは削除。
100枚くらい消したので、少しは容量に余裕ができたか。

昨夏より写真は撮らないことにしていたはずで、そんなに撮っているつもりはなかった。
でも、昨夏のモスクワの写真は260枚。
しかし今夏のモスクワの写真は既に329枚。
何故だ??

2011年9月11日日曜日

後世に伝える

『ヒトラーの最期 ソ連軍女性通訳の回想』

「大祖国戦争」において、ドイツ語通訳としてソ連軍に従軍したユダヤ人女性エレーナ・ルジェフスカヤ。
ヒトラーとその愛人エヴァ、ゲッベルス一家の遺骸の鑑定作業に立ち会っていることから、このような題名がつけられているが、ヒトラーの最期を直接目撃したわけでは勿論ない。
元々作家志望だった彼女が書きたかったのは、むしろベルリンへ至るまでの主にモスクワ攻防の日々であり(彼女のペンネームルジェフスカヤはモスクワ近郊の土地、ルジェフから取られている。ソ連・ドイツ双方とも戦争当事者たちにとっては「そうか、この人はあのときそこにいたのか」と示唆するのに十分な、象徴的な地名であるらしい)、それらを体験していない孫娘リューバとの対話を記した後半をこれから読むのが楽しみ(といってしまっていいのか迷うが)である。

しかしとにかく分厚い。

さすがプィリエフ

今年のロシア文化フェスティバル主催映画祭は、「映画祭」と銘打ちながら、上映作品はたった1本。
イヴァン・プィリエフ監督の「白夜」Белые ночи 1959年

チラシによれば「ドストエフスキー生誕190周年&没後130周年記念」という、あんまりきりがいいとはいえない、こじつけ気味のメモリアルイヤー???上映で、「実質的に日本初公開」とのことです。

地味な作品なのではないかと、あまり期待しないで観に行ったのですが。
なかなかにして、意表を突く作品でありました。

まず主人公のひきこもり夢想家青年が案外いけているのだ。
まあ、子どもっぽいわけだけど。
誰に似ているのだろう?
既視感があったが。話し方とか表情とか。

なんで、この人、寝転がって空想にふけり、それで暮らしていけているのか不思議だが、仕事をさぼっていても大丈夫な下級役人というのは当時から存在していたようで、現実には全く共感できなそうなキャラクターなのだが、この映画ではあんまり悲壮感もない。

老いても「自分の生涯はだめだったなあ…」と嘆いているいうよりも、「あの5日間は素晴らしかった、あの思い出があってほんとによかった」と、幸せそうで、ほっとする。
実らぬ恋(元々全く成就の可能性のない恋であろう、冷静に考えれば)ではあったが、夢想家氏はナースチェンカに出会わなければ一生ほんとに哀れなままだったはず。
人を愛した記憶、苦しんでいる人のために何事かしたいと奔走した経験。
それを得たのだから。

で、第2夜がにぎやかで、プィリエフらしくオペラチック。
夢想家氏の幻想は、そのまんまマリインスキーのバレエです。
(「ドン・キホーテ」+「海賊」)
ヴィスコンティの静かな雰囲気からはかけ離れています。
プィリエフ、あの「シベリア物語」の監督さんですから、こういうところで楽しませてくれる。

そしてナースチェンカ、朗々と歌い上げます。
「白夜」、ミュージカルだったか?!

この作品、モスフィルムなので、ペテルブルグ(撮影当時はレニングラードだったが)の運河一帯のロケではなく、かきわりセットを使用しており、それが「石の花」などで散々使い古されたあれですが“総天然色”の幻想的な色彩で。
この間行って観てきた、歩いてきた運河界隈、現実感があるようでないようで、ペテルブルグならではの雰囲気が漂っていました。

後半はドラマチックに一気に盛り上がります。

「カラマーゾフの兄弟」も、ほんとうはプィリエフ監督、こんな風に演出したかったのかもしれない。
中途で亡くなって、ウリヤーノフとラヴロフが引き継いで、手堅い作品に仕上がったけれど、プィリエフさんはそうじゃなくて、深くはないけれど入り込みやすくて明るいドストエフスキー映画を夢見ていたのでは。
という気もします。

ナースチェンカ役のリュドミーラ・メルチェンコは丸顔で目がぱっちりしたロシアの可愛いお嬢さんの典型。
可愛いから何をやっても全て許される。
(残念ながらメルチェンコ、1997年に56歳で亡くなっている。)

「青春だなー」という映画。
「ペテルブルグだなー」という映画。


ナースチェンカの恋人は、加藤剛の趣あり。

2011年9月10日土曜日

愛しい人よ

友人から手紙で問い合わせがあり

セルゲイ・マコヴェツキー出演のオランダ映画「ドゥスカ」の中で、“ドゥスカ”とはロシア語で“愛しい子”という意味と語られていたが、“ドゥスカ”が載っているロシア語辞書をご存じですか?


というもの。

ドゥスカ。
親しい人への呼びかけ、ということは、ドゥシャーдуша(心、魂、気立て)から来ている言葉なのだろうと見当をつけてそのあたりを引いてみる。

*душка
(口語)
1.気持ちの良い人、好感の持てる人
2.=душенька

*душенька
1.(表愛)=душа
2.かわいい人(主に女性に対する優しい呼びかけ)

岩波の露和より。

これだ。

*オランダ映画「ドゥスカ」

チェブ移動開始

ファンタスチカ・オデッサ(旅の記録ブログ)で、今夏の旅行を振り返りつつありますが、写真を次々アップしているため、早晩容量オーバーになることが明らか。
なので、Picasaウェブアルバムを整理していくことにし、まずはチェブラーシカの写真(大量)を映すことにしました。
ここ(Picasa)からここ(SkyDrive)へ、まずは数枚移動しました。
が、結構面倒なんですよね。
しかしこれをしないと、旅がクレムリンから先に進めないし。
7月のチェブ会で撮った写真
ロシアの幼稚園生が作ったチェブとゲーナ

そのうちこの写真も移す
カチャーノフさんの描いた年賀状
(昨年渋谷のパルコで展示されていたもの)

2011年9月8日木曜日

9月6日の試合

まあ、何といってもアルメニアでしょう。
アウェイでスロヴァキアに完勝!0-4!
Сборная Армении сенсационно разгромила на выезде словаков 4-0.
Словакия – Армения – 0:4
Голы: 0:1 – Мовсисян (57), 0:2 – Мхитарян (70), 0:3 – Казарян (80), 0:4 – Саркисов (90).

СЛОВАКИЯ: Муха, Пекарик, Шкртел, Дюрица, Чех (Йендришек, 78), Вайсс (Шестак, 71), Кархан, Гамшик, Геде (Еж, 55), Голошко, Стох.

АРМЕНИЯ: Березовский, Алексанян, Мкоян, Овсепян, Айрапетян, Мкртчян, Едигарян (Юспашян, 90), Мхитарян, Мовсисян (Саркисов, 85), Казарян, Пиццелли (Манучарян, 73).

Предупреждения: Мкоян (37), Пиццелли (43), Чех (45), Геде (52), Шестак (72), Гамшик (75), Стох (90).

6 сентября. «Штадион под Дубном»
Источник: Cissoccer.com

80年代後半から90年代生まれの選手が多い、つまり若いチームで、今年に入って急成長。
親善試合で負けても、ユーロ予選ではなかなかの結果を出している。
監督が優秀なのか?
数字上はグループ首位も狙えるか。
お馴染なのはシャフチョールのムヒタリャン。
Вардан Минасян: Я горжусь этой командой
ヴァルダン・ミナシャン「このチームを誇りに思う」

ベラルーシは非常に残念。
予選突破は難しくなりました。
(と思ったら、他国より消化試合が多いので、予選突破の可能性は断たれていました。無念)

ロシアはスコアレスドロー。
最悪ではないけれど、よくはない。
ホームなのに。
しかも相手はアイルランドだから辛勝でも何でもいいから勝ってほしかったが。
アルメニアはロシアを助けてくれたのに、ロシアはアルメニアを助けなかった。

Россия - Ирландия - 0:0

Россия: Малафеев, Анюков, В. Березуцкий, Игнашевич, А. Березуцкий, Широков, Зырянов, Семшов, Жирков (Билялетдинов, 75), Аршавин (к), Кержаков (Павлюченко, 53).

Ирландия: Гивен, Келли, Данн, О'Ди, Уорд, Дафф (Хант, 66), Уилан, Эндрюс, Макгиди, Кин, Дойл (Кокс, 58).

Предупреждения: Анюков, 46. Данн, 74.

Мальта – Грузия – 1:1
グルジア、マルタとドローとは。

Эстония – Северная Ирландия – 4:1
エストニア頑張った。

Босния и Герцеговина – Беларусь – 1:0
あーあ…

Молдова-Венгрия 0-2

КНДР – Таджикистан - 1:0

АЗЕРБАЙДЖАН – КАЗАХСТАН - 3:2

Узбекистан-Япония 1-1

Шотландия – Литва – 1:0

Латвия — Греция — 1:1 (1:0)
Голы: Цауня 20 — К.Пападопулос 84.
ツァウニャ、またまたゴール。
しかし、持ちこたえられず引き分け。

親善試合では
Чехия - Украина - 4:0
こらこら!

イランも引き分けてしまいました、カタールに。

2011年9月5日月曜日

カルロお父さん

沼野恭子先生のブログを拝見。9月2日付の「ロシアのピノッキオ」を読んでいて、、"пахать как папа Карло" という表現があること、「(カルロ・パパのように)がむしゃらに働く」という意味で、アレクセイ・ニコラエヴィチ・トルストイの『金の鍵あるいはブラチーノの冒険』に基づく慣用句である、ということを知りました。

イワン・イワノフ=ワノのアニメーションのDVD(VHSだったかも)は持っている。
すぐには出てこないけれど。
というか、アレクセイ・トルストイの原作は読んだことがなくて、アニメーションを観て、「これは旧ソ連のピノキオね!」と親しんできたのです。
(これと、『チポリーノの冒険』が旧ソ連で非常によく受け入れられたイタリア発祥の児童文学、といえるのではないか。)
このアニメ、2007年にウクライナを旅行した時、9月1日の新学年開始の日に、TV放映していました。
「リビャータ(ねえ、みんな)!怠けちゃだめだよ、勉強するんだよ!」という、新入生へのかつての子どもたちからのメッセージなのかな?という感じがしました。
ところで、ワノのアニメーションでは、ブラチーノ、人形のままでしたっけ??

それと、パパ・カルロといえば、エストニアのタリン・スタジオ制作、ラオ・ヘイドメッツ監督の不気味な作品「パパ・カルロ劇場」を思い出す。
マリオネットによる劇は暴力、破壊に晒され、地獄のような様相に・・・。
マリオネットを操る妖しいおじさん、パパ・カルロは、ピノキオの生みの親を想起させるものだったのか。

2011年9月4日日曜日

はがき

ロシアから出したはがきの到達状況。

8月20日付(8月21日消印)モスクワ:8月30日
8月21日付モスクワ:9月1日
8月25日付サンクト=ペテルブルグ(ホテルのフロント預け):9月2日

必ずしも、投函した順には届いていない。
スーズダリで出したのがまだ届かないのは、まあ仕方がないが。

補遺:
8月25日付サンクト=ペテルブルグ(ホテルのフロント預け):9月5日(和歌山)
8月21日付(8月25日消印)スーズダリ:9月8日
8月21日付スーズダリ:9月8日(我孫子)
8月23日付(9月1日?消印)サンクト=ペテルブルグ(ホテルのフロント預け):9月9日
8月19日付(8月20日消印)モスクワ:9月8日←但し、これはЯпония(日本)と書き忘れた

スーズダリは集配が毎日ではないのか?
ともかく届くのに半月かかるようだ。

23日にホテルのフロントに預けた分が25日よりも遅く着いているのは、ホテルの人の怠慢なのか?
まあ、把握できる限りはこんなものです。

おいしいベトナム

かつてのクラスメイトは、現在ベトナム語を学んでいるというのです。
(以前はモンゴル語も学んでいたような。)
ベトナム語は六声まであって中国語以上に発音が難しそう!
でも、ベトナムを旅行した人は皆いいところだと言っているし、私も行ってみたいなあ。

さて、その友人から今般貴重なご本をプレゼントされました。

『おしいベトナム料理』
お料理の紹介ページはオールカラー。
食材の説明もとても丁寧。
巻頭には、「ほんもののベトナム料理を」との配慮から、「基本のベースと下ごしらえ」のページが9ページにわたって書かれています。
基本的なソースやドレッシングから自作できるというわけ。
コラムも数多いし、現地の美味しいお店の紹介が地図付きで!
何だか至れり尽くせりのお料理本だなあ。
2100円でこの内容は絶対お得。
(私の場合、いただいちゃったわけですが…猫に小判とならないよう、お料理に励みますか。)

さて、渋谷に映画を観に行った帰りに、それじゃあベトナム料理に挑戦(まずは食べる方を)。

ホァングン文化村通り店
ランチはすべて680円

私が食べたのは揚げ春巻きサラダビーフン。


連れが食べたのはエビ入り卵ライス。

すっごおい量でした。
私は完食しましたが。
(訪露直後なので、胃が拡張している?)
おいしかった。

2011年9月3日土曜日

モスクワにキン・ザ・ザ!出現

グムデパート内にキン・ザ・ザ!発見。


やっぱり、この釣鐘型飛行物体がロシア/ソ連のものだからこそ、有難味が増すというか、味わい深く思えるわけで。

深夜の観戦

ФНКのLive-результатыに、なぜかワールドカップアジア予選のイランの試合がなくて、若干いらっとした。
ロシア対マケドニア戦とほぼ被っていたので、試合を観ることもできなかった。
ネクーナムが2点、テイモリアンが1点の3-0での勝利とのこと。
ガゼータ・ルーのテキストライブにベラルーシ対ボスニア=ヘルツェゴヴィナ戦がないのも悲しい。
しかも負けたし。

さて、
Группа A
 Азербайджан  1 : 1  Бельгия
 Турция  2 : 1  Казахстан
 Германия  6 : 2  Австрия

カザフスタンは勝ち点1獲得目前で涙を飲む。
90+7分に力尽きる。あーあ。
ドイツ、本大会出場決定。一番乗り。
羨ましい。

Группа B
 Андорра  0 : 3  Армения
  Marcos Pizzelli  35
  Gevorg Ghazaryan  75 
  Мхитарян Г-х (pen) 90
アルメニア、快勝。
ピゼーリはブラジル出身か。
帰化選手?
ロシア戦でもゴールした人。
ムヒタリャンはお馴染のシャフチョール所属。

 Россия  1 : 0  Македония
セムショフの1点のみ。
カードが多めの試合。
ジルコフが旨さを披露していたのは無論のことで、トルビンスキーがこんなに器用だったか?!と思わせる動きを見せてくれたけれど、一方でパヴリュチェンコともども外しまくっていたが…。
アイルランド相手だとどうなんだろう、心配だ。

 Ирландия  0 : 0  Словакия
首位グループの他2国は“理想的に”スコアレスドロー。
結果、ロシアがグループB 首位に。

Группа C
 Северная Ирландия  0 : 1  Сербия
 Словения  1 : 2  Эстония
エストニア、マラジェッツ!
  Фарерские острова  0 : 1  Италия

Группа D
 Белоруссия  0 : 2  Босния и Герцеговина
ロシア戦を観終わった後、ベラルーシ対ボスニア戦をやっているところを探し、「なんかラテン系の言葉か?」という中継を見聞きしていた。
が、ハーフタイムでCMになってびっくり。
アラビア文字?!
アラビア語が聞いて分からなかったとは・・・。
観始めた段階で、ベラルーシは2点のビハインド。
その後も見せ場もなくそのまま終了。
ホームで痛い敗戦。
グループ3位に後退。

 Люксембург  0 : 2  Румыния
 Албания  1 : 2  Франция

Группа E 
 Финляндия  4 : 1  Молдавия
 Венгрия  2 : 1  Швеция
 Голландия  11 : 0  Сан-Марино
こんなに強いフィンランドを観たことがあっただろうか。
というか、モルドヴァが弱かったのか。
チェルノモーレツに移籍したコヴァリチュクらは出ていなかったんだね。
オランダの試合は観ていなかったが、歴史的な大勝というわけですね。

Группа F 
 Израиль  0 : 1  Греция
 Грузия  0 : 1  Латвия
ツェスカ・モスクワのアレクサンドル・ツァウニャが決勝点。
ネチドらが復帰するまでの間にクラブでも使ってもらって存在感を示せたらおもしろいかもね。
(ツェスカっぽい面構えの子だ。)

 Мальта  1 : 3  Хорватия

Группа G
 Болгария  0 : 3  Англия
 Уэльс  2 : 1  Черногория

Группа H
 Норвегия  1 : 0  Исландия
 Кипр  0 : 4  Португалия

Группа I
 Литва  0 : 0  Лихтенштейн
ここは勝っておきたかっただろうに。

今度のユーロ、何とかベラルーシにも予選突破してもらって、ウクライナ(開催国)・ロシアともども東スラヴ揃い踏み!となってほしいのだけれど。
現在、ベラルーシはウクナイナよりもFIFAランクが上になっている。
(ユーロ予選に参加していないウクライナはポイントをあまり稼いでいないのだ。)
ベラルーシ戦後、力尽きてすぐ眠った。
(起きたら、ウクライナはウルグアイとの親善試合に逆転負けを喫していた。)

スターリンスタイル高層ビル

旅の記録ブログ「ファンタスチカ・オデッサ」は、もうすぐ赤の広場に到達。
途中に見えたスターリン建築の建物は?

「セブンシスターズ」とか言われている、モスクワの7つのスターリン・ゴシックの高層ビル
*モスクワ国立大学
*外務省
*ウクライナ・ホテル
*運輸省(運輸機関建設省)
*ヒルトンホテル(旧レニングラードホテル)
*クードゥリンスカヤ広場のアパート(文化人アパート) サドーヴァヤ環状道路沿い
*コテーリニチェスカヤ河岸通りのアパート(芸術家アパート) モスクワ川とヤウザ川の合流地点

自分が撮った写真がこれらのうちどれなのか、わからなかったりする。

モスクワ大学は離れているからわかるけれど。
芸術家アパートも方向が違うからわかる。
旧レニングラードホテルは色が違う。

初日に、ホテルに行きがけに観たのは、文化人アパート?
サドーヴァヤから見えたはず。
サドーヴァヤに近いのは文化人アパート。

といった感じで、今回ものろのろ書いていて、ようやく2日コスモスホテルを出発。
もうすぐ赤の広場到達です。

2011年9月1日木曜日

メモ:ドイツ文化史入門―16世紀から現代まで

昭和堂2011年6月刊2940円

文化史なので、サッカーにも触れています。
コラムでシャルケのことを。
(私はドイツブンデスリーガでは俄かにハノーファーファンになっている。)

ドイツ史とサッカーについては何となく惹かれる。

現代書館の『ナチス第三帝国とサッカー――ヒトラーの下でピッチに立った選手たちの運命』は、テーマはいいけれど、あんまりサッカーに詳しくない人が訳していたみたいで、むむ?という箇所があった。


途中経過(10月2日)
予想以上に面白く、読み飛ばすはずの前半。
中世の農業の在り方、都市の市民たちの暮らしが簡単だが、具体的にイメージできて、いろいろな発見がある。
というわけでシャルケの論文まで辿り着いていない。
アレクサンドル・メルケルやコンスタンチン・ラウシュらドイツの若手サッカー選手の存在から目を向け始めた、旧ソ連圏からの移住者たち。
ドイツでは「アウスジードラー」という(298ページ)。
彼らに対する、元々のドイツ在住のドイツ国民の目は厳しい、という。
ドイツ語も話せず、ドイツ人には見えない彼らを「ぽっとやってきてドイツのうまい汁を吸っている」という印象を持つのだ、とのこと。
特に、親の意向でドイツに移住した(させられた)子ども世代とすれば、出生地・ドイツのどちらにおいても中途半端な教育しか得られず、「思春期独特の心理的不安定から」犯罪率も高くなる、それが周囲の印象をさらに悪くし、そんななかでさらに悪循環が・・・。
そんなような現状だから、成功して欲しいのだ、希望を与えてほしいものだ、サーシャ、コッカー、後に続く「東方ドイツ人」選手たち。