『ヒトラーの最期 ソ連軍女性通訳の回想』
「大祖国戦争」において、ドイツ語通訳としてソ連軍に従軍したユダヤ人女性エレーナ・ルジェフスカヤ。
ヒトラーとその愛人エヴァ、ゲッベルス一家の遺骸の鑑定作業に立ち会っていることから、このような題名がつけられているが、ヒトラーの最期を直接目撃したわけでは勿論ない。
元々作家志望だった彼女が書きたかったのは、むしろベルリンへ至るまでの主にモスクワ攻防の日々であり(彼女のペンネームルジェフスカヤはモスクワ近郊の土地、ルジェフから取られている。ソ連・ドイツ双方とも戦争当事者たちにとっては「そうか、この人はあのときそこにいたのか」と示唆するのに十分な、象徴的な地名であるらしい)、それらを体験していない孫娘リューバとの対話を記した後半をこれから読むのが楽しみ(といってしまっていいのか迷うが)である。
しかしとにかく分厚い。
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