2026年2月19日木曜日

本棚:身近な地域で学ぶ戦争と平和



 

地域の戦争関連スポットの掘り起こしとか、戦争体験を聞いて継承とか、今やらないと(いや、遅すぎるくらいだが)とわかってはいるけれど、正直言うと、自分の身内の体験を記録にするのでもう手一杯!そこまで手が回らないよ~誰かやってくださいよ~と言いたくなる。

のだけれど、地道にそういうことをずっと行っていらした方がそれを形にされた貴重なご本。

公立校中学教師だった編著者が長年にわたって戦跡を訪ね資料を集め聞き取りを重ねて自費出版した地域からの学びの結晶。 戦跡の掘り起こしもさることながら、練馬の地から出征した還らぬ見習士官の遺した詩『剔抉(てきけつ)』、当初筆者らも漢字の読み方も意味もわからなかったというが、知ってしまうと・・・。

「剔」も「抉」も訓読みは「えぐる」で、中国人女性捕虜を拷問虐待する心情を描いた詩。

私たちが戦争について学ぶとき、『被害・加害・抵抗・加担』の面を漏らさずに見つめることが重要だという。昨年は治安維持法制定100年・廃止80年であった。まだまだ足りなかったかもしれないが、戦争に抗った人たちにも焦点があてられたかもしれないが、さらに、言われるままになった人たち、「心ならずも侵略戦争に参加した」(=加担)”普通の人たち”の姿を、今、私たちはどう捉えるのか、考えさせられる。

2025年8月25日付毎日新聞「街角ことば拾い」82記載 自費出版のため、書店やAmazonなどで入手するのが難しそう。筆者の地元付近の図書館(練馬区・西東京市・武蔵野市)と一橋大学附属図書館・武蔵大学図書館に所蔵あり。西東京市は保谷(現第二しじゅうから公園)に落とされたパンプキン爆弾、武蔵野市は中島飛行機武蔵製作所関連の地域資料として所蔵しているのではないか)

基本的に、地元のことが題材だが、毒ガス製造していた大久野島も出てくる。








録画メモ:黒猫白猫

 クストリッツァ作品としては、昔、公開時に観たきりだった(「アンダーグラウンド」や「ジプシーのとき」は何回も観ちゃう)この「黒猫白猫」久しぶりに観た。こんなふざけた映画(←褒めてる)をNHK-BSで大真面目に放映するとは。嬉しい。

猫たち酷い扱いだが、「動物虐待はしていない」と最後に出る。(それを信じたい。)


同じディスクにダビングしたのは2018年ワールドカップのコスタリカ・セルビアの試合


録画メモ:レッドシルク

 WOWOW ロシアと中国の合作映画

「ノンストップスパイアクション映画」というのだろうな。

ラストは・・・予想を裏切らなかった。

2026年2月12日木曜日

指揮者のいないコンサート

 何度か(何度も)伺わせていただいている、早稲田室内管弦楽団。

昨日はいつもの三鷹市芸術文化センター風のホールでプロムナードコンサート2026

劇音楽・映画音楽のプログラムで、

①シューマンの「マンフレッド」序曲

②ハーマン「サイコ」組曲

③ビゼー「アルルの女」組曲第1番・第2番

であったのですが、最初に、拍手を抑え、アドヴァイザーの一人金田幸男氏が亡くなられたことを伝えた後、金田氏への献奏としてバッハの管弦楽組曲第3番ニ長調 第二曲 アリアを演奏。

(所謂「G線上のアリア」です。)

静かに心をこめた演奏ののち、金田先生に名誉アドヴァイザーの称号を献じると報告されました。

劇伴音楽、というと、私の頭にはショスタコーヴィチが浮かぶのだが、なるほどおもしろい今回のプログラム。

「サイコ」なんて、単独ではわざわざコンサートで聴きたいとは思わないのだが、こういう流れで聴いてみるのも一興でした。

「アルルの女」、原作を読んだのは確か中学2年の時で、恋に病んで死んじゃう若者の心情は当然理解できず何でだあああという感想しか思えなかった(ドーデさんにはそれで挫折)思い出、その後似たようなテーマ(というと乱暴か)のイワン・ブーニンの『ミーチャの恋』には感動したのだから、やはり若すぎたんだろうなあ。

組曲はそういう悲恋ストーリーからもはやかなり外れて、アルル、プロヴァンス地方のローカル色を折り込んだ結構楽しい(舞曲が多い?)ものになっていますね。サクソフォン、活躍するんだ。

アンコールはTV番組「ヒッチコック劇場」オープニング曲、グノーの「操り人形の葬送行進曲」でした。




2026年2月2日月曜日

「プーシキンは何を預言したのか?」 ロシア語映画特別上映会「預言者 アレクサンドル・プーシキン物語」

 沼野充義先生のプレトーク付きロシア語映画特別上映会、上映作品は昨今のロシア映画「預言者 アレクサンドル・プーシキン物語」


ミュージカル映画という触れ込みであったが、ソ連映画の時代のように大真面目で本格的な文芸ものというわけでなく、確かに歌ってはいたものの、想像していたようなはっちゃけたところはそんなになくて、割と普通だったな。

何だろう。リツェイ時代の破天荒な問題児風プーシキンは観て楽しい。お目付け役のベンケンドルフや得体のしれない嫌らしさ満開のニコライ一世ら曲者の脇役が魅せた。




でも、ナターリヤが登場する辺りから面白さが半減していったように思う。
つまらないとまでは言えないけれど。何が起こるかわくわくさせるものはなかった。
音楽もチャイコフスキーを多用して、そんなに新鮮さは感じなかったな。
音楽の意外性や現代性で言えば、「ミス・マルクス」や「チャイコフスキーの妻」の方が・・・。

そうは言っても、さすがロシア一番人気の文豪の生涯を描く作品をロシアが作ったというだけあって、どこを取っても美しく、良い映画だった。


2026年1月29日木曜日

大好き、武蔵野市民文化会館のチラシ

 ぱっと見、「それでいつの公演なの?」と思うが、読んで観て楽しい。


重力完全無視!


2026年1月28日水曜日

思い出の蟹工船

 昔の映画館のチケット


2009年公開の新しい方の「蟹工船」、ユーロスペースあたりで観たような気がしていたが、新宿武蔵野館だったんだ。(手元に取ってあるチラシはテアトル新宿のものだけど。)
チラシには「夏・全国へ出航!」とあって、公開日は7月4日~だったらしい。
新宿武蔵野館には1日の映画の日か水曜のサービスデーに行くから、この23日というのはたぶん9月23日。結構なロングランで、しかも整理番号055ということはこの時期にして客の入りも割とよかったのですね。

山村聡監督・出演の名作「蟹工船」ファンからすると、おちゃらけていると取られがちではないかと思うが、こちらの「蟹工船」も悪くはないと思う。特に、ラストは。

映画のチラシによると、2008年一大ブームを起こした「蟹工船」、ある書店の1枚のPOP「ワーキングプア ちょっと待って この現状 もしかしたら 蟹工船じゃないか?」から始まったとある。

今もあれよね。「働いて働いて働いて働いて」なんて言われちゃうし。