2016年12月18日日曜日

興亡の世界史 ロシア・ロマノフ王朝の大地

新しく知ったこと
・シベリア移民には陸路の他に、オデッサ→スエズ→極東の海洋ルートがあった。(281ページ)
シベリアにウクライナ系が多い理由の一つではあると思う。
・ゴスプランにはゼムストヴォの統計官がシフト。(324ページ)
地方の司祭層から統計局や歴史家になる例が多かった。(227ページ)
ということは、ゴスプランで計画経済作っていたのは元々は司祭とか地方の読み書きできた広義のインテリだったのか。

2016年12月9日金曜日

サッカー少年

ノルウェー南部で15歳の少年が同じサッカークラブの14歳のソマリア系少年と保育士を刺殺。
その後容疑者の少年は現在精神病院に入院。
ノルウェー民主党(反移民・反EU・反イスラム・親イスラエルの右翼政党、国政選挙での得票率は0.1%程度で国会に議席はない)の50代の男性党員がフェイスブックに「殺害されたソマリア系の少年は未来のテロリストだから仕方ない」と書き込み、ヘイトクライム(憎悪犯罪)の疑い(刑法185条(憎悪扇動を禁じる)違反)で警察が捜査を開始。
同じサッカークラブの少年同士の事件ということだが、動機は不明。
詳しい事情はわからず、宗教的背景があるのかどうかは不明。
容疑者少年は熱心なキリスト教徒の家庭に育ったようだが。
ヘイトクライム容疑の党員の名前は現時点で公表されていない。

Politiker mistenkt for hatkriminalitet

認知症になっても許さないナチ残党

佳作だと思うのに、空いていたのが残念。

ナチス残党を追跡するのは認知症老人。
エゴヤンは流石に虐殺逃れた父祖持つだけに苦い後味残す傑作作ったわ。
アメリカもカナダも、ドイツ系といったらこんなにネオナチか?(ネオじゃないか)っていうのはあったけど。
(いくらなんでもドイツ系に失礼なんじゃないかという気が。)
実際のナチ残党よりももっと若い世代のネオナチがこんなにも?!という警鐘を鳴らす映画でもあるのかも。

ラスト5分の衝撃!というが、多少ネタバレ気味に言うと、配役観て、あ、この人ナチでしょとか思ったし、4人のうちやっぱり最後でしょ&それなら二人目も怪しいもんだぜ!となるのだが…。

ナチス追跡についての映画はそれこそ枚挙に暇がなく、古くは「マイ・ファーザー」、最近でも「顔のないヒトラーたち」(アウシュヴィッツって何それ?だった敗戦直後のドイツ司法界の話)や「コロニア」←南米独裁政権がナチ残党と癒着していた絡みのスリリングな脱出劇とかありますが、これは追及するのが介護施設に入っているおじいちゃんで、移動するのも自分で運転できないからバスとかタクシーとかで人の手を借りざるをえない。
そんなので復讐が果たせるのかはらはらさせられるが…
車の運転は無理な耄碌した老人でも銃は買えてしまうアメリカ社会はやっぱり怖い。その反面、困った様子をしていると周囲の人がすぐ「お手伝いしましょう」と手を差し伸べてくれもする。
こんなところは「アメリカ死ね!」じゃないわけだ。

しかしねえ。
わたしゃ許さないよ、認知症になっても!の凄まじい執念の映画だった。


2016年12月4日日曜日

オデッサ・コスモス: 若きグルジアの日々

オデッサ・コスモス: 若きグルジアの日々: 12/17(土)~岩波ホールで公開される、グルジア人監督オタール・イオセリアーニのフランス映画「皆さま、ごきげんよう」"Зимняя песня"公開記念に、アテネ・フランセ文化センターで貴重な旧作の上映があります。 オタール・イオセリアーニ監督特集 1...

ポーランド映画今年の大作

昨日はポーランド映画祭で「ルージャ/薔薇」を観た。
今年のポーランド映画祭、ワイダ以外の、現代のポーランド映画は不可ならず程度の作品が続いていたが「ルージャ」でようやく大当たり。
ヒロインのルージャは「イーダ」で伯母さん”赤いヴァンダ”演じたアガタ・クレシャ。

大戦の前中後を通じて、少数民族マズールィに対するポーランド人の仕打ちがなかなかに性悪。
ナチス・ドイツにやられた、ソ連・ロシアに酷い目に遭わされたと、被害者意識の強いかの人々も”普通に”酷いことをしてきた。
映画中のソ連軍兵士(”ロシア人”と言われているが、明らかにアジア系という人も配されている)は、あっけらかんと強者の弾圧実行をしているのに対し、地元のポーランドの人達はこすからく陰湿で性悪な印象。

かつてワイダも「サムソン」でポーランド人のユダヤ人差別を作品化したし、ドイツ系人々の戦後追放については「沈黙の声」でも取り上げられてきた。
そうではあるが、”愛国心が強い”と自負する一般のポーランド人は、意識すらしていないんじゃないかと思える。

2016年11月20日日曜日

作家とサッカー20 ウラジーミル・ナボコフ『偉業』

サッカーはペテルブルクでは硬い地面の上でプレイするもので、芝の上ではやらなかったし、ペナルティー・キックには英国じゃあ誰も知らない「ペンデリ」という言葉を使っていた。かつてドリュースで買ったのと同じ色のストライプのユニフォームはもう着るわけにはいかなかったが、それというのも、その色の組み合わせがちょうどとある学校の正式な運動着のもので、マルティンは一度たりともそこの生徒だったことはなかったからだ。

112ページ

2016年11月4日金曜日

クルィリヤ=ソヴェートフの新監督

ロシアプレミアリーグ、クルィリヤ=ソヴェートフ・サマラは例年のように低空飛行で、上手くいってすれすれで入れ替え戦を免れる、当たり前のように入れ替え戦に縺れ込み何とか残留、数年前は遂に入れ替え戦で負けちゃって痛恨の降格(それまでロシアではプレミアのクラブがプレーオフで負けて降格したことはなかったがそのシーズンだけ共にだめだったのだ)。
ロシアプレミアリーグ始まって以来降格していない唯一のロシア共和国地方都市(二都以外ってことです)だったのが、遂にФНЛ経験をすることになりました。


そんなクルィリヤ=ソヴェートフは、今季はいつもにもまして不調で、現時点(12節)で最下位、まだ1勝しかしていません!下位グループは団子レースになっているので一つ勝てば順位はちょっと上がって12位くらいになれそうなんですが。
昨シーズンは謎の上位喰いがあったのですが、今季は昇格クラブにもホイホイ勝ち点を献上しています。とにかく得点力がない中でこれまでかなり頼りにしてきたコルニレンコは悲しいけれど衰えを隠せません。


それで、今更なのですが、先日ベルギー人監督の フランキー・ヴェルカウテレンさんが解任されました。危なっかしいこのクラブを率いてくださって感謝していますが、もっと早い時期にこの決断があってもよかったのになという思いはしています。
そして、次期監督となったのは、ベラルーシ人ヴァジム・スクリプチェンコさんで、直前までウラルの監督されていた方。一方、ウラルの監督には元クルィリヤ監督のアレクサンドル・タルハノフさんがなりました。

最初写真を見ても、ヤン・コレルさんじゃないけど頭髪少なめなこの人誰?とわからなかったのですが、むかーしツェスカに、そして懐かしい響きのウララン・エリスタにいたことがあり、しかしキャリアの殆どはベラルーシのクラブ(主にバテ・ボリソフ)に所属されていた方です。
指導者としてのキャリアは2007年~2011年バテ・ボリソフを筆頭に、クバンやウラルにいましたが、40歳と若い!まあ、今は彼に期待するしかないです。その後はまたタルハノフさんかもしれないです(来てくれれば)。

2016年11月3日木曜日

戦争、特に原爆と児童文学

図書館のリサイクルコーナーに雑誌『子どものしあわせ』が何冊か出ていたが、これだけいただいてきた。

特集 核と子どもたち 『原爆の子』60年
標題の論文を長田五郎先生が、また日本子どもを守る会初代会長の長田新先生が1952年日本読書新聞に書かれた『原子力問題いかに取り上げるべきか 全国民が参加せよ 反省すべき観念的な平和への祈り』を掲載。
(『原爆の子』を編集された長田先生の論調が、この時代にしてこんなに戦闘的だとは意外だった…。)
編集部による「子どものための原爆を描いた映画・本」のリストも載っているが、どうしてこんなに数少ないのか?
老舗「子どものしあわせ」たるもの、こんな乏しいリストでどうする?

『原爆の子』のロシア語訳が出たのは2009年。
翌年、ペテルブルグのドーム・クニーギで確かにこの本が店頭に並んでいるのをみつけて嬉しかった。

2016年10月25日火曜日

録画メモ:「大いなる沈黙へ」 オデッサ海岸通り: 修道院の猫・猫・猫

オデッサ海岸通り: 修道院の猫・猫・猫: 岩波ホールでやっている「大いなる沈黙へ」、予告編をみたときはさほど観たいとそそられるような映画ではなかった。 一般人が観ることができないようなところ(ここでは戒律の厳しい修道院)を撮ったというので、言葉は悪いが覗き趣味みたいなものになってしまうのではないか、とか、どうせ実生活で...

2016年10月23日日曜日

ネコ共和国へ

今日は久しぶりにあの子に会った。

 
にゃ~と言って近づいてきてくれた。
 
6月
5月
 
さて、その後、肉球新党の企画で、猫カフェ貸し切り、猫写真上達講座に参加してきた。
猫カフェは初めての経験。
 
保護猫カフェというけれど、一見かなりやんごとなき猫様達がそこかしこにおはしますではないか!
 



一方、うちの子タイプの、いとらうたき猫殿も




華麗なるデカ猫だったドドンちゃんタイプの猫も


仲良しの男の子同士。

ただただ二人の世界に浸る 

白黒ちゃんはこの猫には甘々だったが、他の猫に対しては例え子猫であってもネコパンチ喰らわしたり結構厳しかった。
余程相性がいいのだろう。

私が一番気になったのはこの子。
シャイで、隅でじっとしていることが多かった。
とってもきれいで可愛らしいのに、寂しそうな表情。


 




かと思うと、ずんずん人の膝にのってきて動かない猛者もいる。

(まだ途中です)




2016年10月21日金曜日

オデッサ・コスモス: КНИГА『ヒトラーの娘たち ホロコーストに加担したドイツ女性』

オデッサ・コスモス: КНИГА『ヒトラーの娘たち ホロコーストに加担したドイツ女性』: ヒトラーの娘たち――ホロコーストに加担したドイツ女性 著者 : ウェンディ・ロワー 明石書店 発売日 : 2016-07-27 ブクログでレビューを見る» 戦争に直接関わった女性たちのレポートとしてはアレクシェーヴィチの『戦争は女の顔をしていない』が強烈だが、ナチスの下っ端の職...

2016年10月15日土曜日

La Pupa Teatro プークの大人の人形劇「金壺親父恋達引」「死神」 

新作「死神」と再演の「金壺親父恋達引(かなつぼおはじこいのたてひき)」

「死神」は古典落語が原作、「金壺親父~」はモリエールの『守銭奴』が原作、どちらもお金への執着がテーマ。
で、人形や舞台美術はそれぞれ違う方なのだが、どちらもかなりサイケデリック…というか、特に死神はフォービズムっぽい。目の位置が上下にずれていて、ピカソの泣く女みたい。
(今回の公演のチラシを見て、家人は「ちょっと人に薦められない感じ」と言っていた。)

「死神」は初見、「金壺親父~」は2回目で『守銭奴』も読んでいたとはいえ、前回の内容はあまり覚えていなかった。
美術面は正直言ってちょっと拒絶反応起こしたところがあるにせよ、予想よりおもしろく、楽しめた、と言える。

「死神」は回り舞台で忙しく舞台転換する。
(自分たちで回すから大変そう!)
落語らしい効いたオチがよかった。


「金壺親父~」はモリエールの『守銭奴』を井上ひさしが文楽向けにリライト(したものは読んでいない)。
それはラジオ用の文楽?で72年にNHKで放送されたと、プログラムノートにある。
プークでは1999年の初演、私は2008年に観たのではなかったか。

万七と好いた仲のお舟

このお話には何組かの恋人・親子・主従という人間関係があり、お金絡みの喜劇をなしているのだけど、もっとはっきりそれぞれの人物の特徴を表した人形をデザインして欲しかった。
特に、万七(金仲屋の息子)と行平(金仲屋の番頭)、お高(金仲屋の娘)とお舟(万七の恋人)が似たような雰囲気になっていたが、若旦那と使用人、あるいは勝ち気でしっかり者のお嬢さんと名前も知らない恋人を慕ういじらしい娘という、性格や境遇の 違いをしっかり出した方が観る方としてはありがたかった。
ケチで成金の金仲屋の親父と苦労人で家族思い(で恐らく教養もある)京屋の旦那ももっとはっきり対比させればよりおもしろかったのでは?
マリオネットの音楽も、前回は「全然雰囲気違うじゃ~ん」という気がして割と不満だったんだけど、今回聞いたらしっくりきていた。不思議。
でも、いろいろ忙しく効果音を奏でていたのはちょっと気が散ったかも。
(それでももう一回観れば気にならないかもしれない。)


「金壺親父~」出演猫
肉球新党(上手く写せませんでしたが肉球ありました)
 
 
プークの大人の人形劇、次回は2017年8月の「怪談 牡丹灯籠」。
2009年の観た時の感想はこちら
 


オデッサ・コスモス: ◆Спектакль今年もあります「12の月のたき火」

オデッサ・コスモス: ◆Спектакль今年もあります「12の月のたき火」: 人形劇団プーク クリスマス連続公演 12月16日~27日 新宿駅南口・プーク人形劇場 『12の月のたき火』 ★年末年始の定番プログラム、日本では(たぶん世界的にも)サムイル・マルシャークの『森は生きている』«Двенадцать месяцев»で知られる、継母によって厳...

2016年10月10日月曜日

チリについての映画

グスマンのドキュメンタリー映画続けて観ていて、ついでに、と「コロニア」もやっているんで観てきた。

が、プログラムが品切れ!
(その後、渋谷で入手)
キャスト欄を観ていたら脇役2人の女優がルクセンブルク出身なのに驚く。
野外シーンの多くがルクセンブルク郊外での撮影であったりもする(チリへは勿論取材には行っているが当地での撮影は「人道的な観点から」←って何?許可されなかったという)
※監督はドイツ人、ブリュールとヒロインなどはドイツ人設定(但しなぜか英語しゃべる)であるが、ドイツ・ルクセンブルク・フランス制作作品

ピノチェト政権完全悪役。これ、大前提。
そして、元ナチスとピノチェト政権、当時のドイツ政府の繋がりもかなり露骨に示す。

にしても、ブリュール演じるダニエルがなぜアジェンデ派に入れ込んでいるのかとかあんまり丁寧に描かれてはいなくて、社会派要素は案外薄い。
ちょっとした集会でスピーチするのも英語で、まあちょっとベンセレーモスとか言いはするけど。

脱出劇としてみたらまあまあおもしろい。
「君のためなら千回でも」よりは。

2016年10月7日金曜日

録画メモ

ようやくファイナリングできた。

ノーマンズ・ランド

一方、フットサルワールドカップの3位決定戦イラン対ポルトガル、決勝ロシア対アルゼンチン、U-17アジア選手権決勝イラン対イラク等のDVDは、ファイナリングができなかった。
あんまり見返すことはないだろうが、今の機械が壊れたら(もうすでに調子はよくないが)このDVDは観られなくなるのだろうか。

2016年10月3日月曜日

オデッサ・コスモス: КНИГА『私のロシア文学 (文春学藝ライブラリー)』

オデッサ・コスモス: КНИГА『私のロシア文学 (文春学藝ライブラリー)』: 私のロシア文学 (文春学藝ライブラリー) 著者 : 渡辺京二 文藝春秋 発売日 : 2016-08-19 ブクログでレビューを見る» 当初は西洋文学講義のつもりだったというが、お好きで馴染みのロシア文学講義に。それを講義口調のま...

2016年10月2日日曜日

オデッサ・コスモス: ◆КНИГА『五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後』

オデッサ・コスモス: ◆КНИГА『五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後』: 五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後 著者 : 三浦英之 集英社 発売日 : 2015-12-15 ブクログでレビューを見る» 一人一人の人生が重たいが、救われる明るさがある。 特に最後のカザフスタン住まいのロシア人、訪ねて...

2016年10月1日土曜日

中央アジアミニ映画祭

中央アジアミニ映画祭ミニじゃないけど)東大駒場での最終日にやっと行けた。


カザフ映画「くるみの木」 
カザフ・ニューウェーブよりさらに一世代若く(裁判官の声をやっているのが「ぼくの無事を祈ってくれ」(←懐かしい)監督のお兄さんだという)、そう、ウズベク映画のゆる~い感じだった。駒場の東大は実は初めてだった気がする。客層若かった(東大生がメイン?)

東大駒場では佐野伸寿さんも登場してミニトーク。「くるみの木」カザフ映画だが終始ぬるい感じで可もなく不可もなく。誘拐婚形式を売りにしようというのかな?ハンドアウトに監督名や原題等の基本情報が載っていない(泣)佐野さんの言葉もごにょごにょはっきりせず。

佐野さん・藤木先生によると略奪婚は都市部では全然ない、監督はカザフ南部出身で大学はアルマトィ。割と現代のカザフの有り様を描いているのではと。割礼・婚約・出産なんかで一族縁者が集まって祝ったり振舞ったり、病院で便宜を図ってもらうのにコネ使うとか、らしい感じ

「くるみの木」 Ореховое дерево の監督さんはエルラン・ヌルムハムベノフЕрлан Нурмухамбетов
しっかりカザフ語でした。やや小林薫風の主人公と川上麻衣子似?女性と結婚するって話

落穂ひろい予定

クレドシアター



クレドシアターのプログラムを読んで「展覧会の絵」「動物たちのカーニバル」の手影絵で何度も楽しませていただいたニコリーナ・ゲオルギエヴァさんが今年亡くなられたことを知る。一つの時代が終わったと感じる。

「外套」
プーク人形劇場にブルガリアのクレドシアター公演観に行った。ゴーゴリの「外套」は2年前の来日公演でも観たけど更に凄い!観客の反応も上々。もちろん満席。
クレドシアター、前回の公演ではフライヤーなんかには「外套」は”Шинел”と併記されていたのに今回は”The Overcoat”になっていて詰まらない。
彼らは現地での言葉での上演をするので日本語の台詞をそっくり音で覚え込む努力をしているのだから、観客の私の方も一語だけでもブルガリア語に触れたい。
「父さんのすることはすべてよし」
こちらも満席。

上演後のミニトークの質疑応答で、質問者は「日本語の台詞覚えるなんて凄い」というのに、両作品とも集中していた感があるが、もちろん凄いとは思う一方、演劇人としては外国語の台詞を丸暗記して演じるということはある意味当然ではないか、とも思う。(しかも質問者が桐朋の学生さんというセミプロだったりしたのだが、「外国語の台詞はとにかく音で覚える」というのはあなたでもそういう状況に向き合うことあるんじゃないのかねと言いたくなった。)

「歌声にのった少年」
主人公のお友達(お姉さんの初恋の人??)の変貌ぶりに一瞬叫び声を挙げたくなる。

2016年9月30日金曜日

録画メモ

・「僕の戦争」を探して 2013年スペイン
・審判 1962年フランス・イタリア・西ドイツ

ドキュメンタリー
・モディリアーニ
・消えた黄金列車 ポーランド

2016年9月27日火曜日

録画メモ

あの日の声を探して

感想はこちら。「カフカースの哀しみ」

希望を歌う少女たち~チェルノブイリ合唱団の30年
風のCafe 秋山豊寛
コズミックフロント~知られざる計算機

2016年9月25日日曜日

録画メモ

独裁者と小さな孫

東京フィルメックスで鑑賞(当時のタイトルは「プレジデント」)した時の感想は
祖国喪失物語

一般公開時の紹介は
◆КИНОФИЛЬМ「独裁者と小さな孫」

 

2016年9月19日月曜日

録画メモ

「ミッション:アルティメット」
ずっと前に録画していたのを昨夜やっと観た。
銃撃シーンが派手。笑える。
主人公、強いけど抜けてる。
ヴラジーミル・エピファンツェフは「フリント」にも出ている。
これ、録画したけどまだ観ていないシリーズ。
ユーリィ・ソローミンが出ている。

2016年9月18日日曜日

オデッサ・コスモス: ◆КИНОФИЛЬМグルジア映画いろいろ

オデッサ・コスモス: ◆КИНОФИЛЬМグルジア映画いろいろ: 9月17日から岩波ホールで公開の二つの グルジア 映画(「みかん~」はエストニア映画でもある)、心に滲みる作品。 ただ グルジア 映画の限界かと思うが、アブハジア紛争を取り上げながらアブハジア人を正面から描けてはいない。 グルジア 人と対峙するのがアブハジアを応援しに来たチェチ...

2016年9月13日火曜日

チリのドキュメンタリー

8月24日
アテネフランセでパトリシオ・グスマン「ピノチェト・ケース」。チリの元元首をスペイン司法当局が断罪に踏み切ったのは何故か、実際可能なのか、興味深い。スペインの独裁の歴史とも深く関わる。刑法体系が現在の形になって間もない98年、スペイン法曹の意気を感じる。チリの人々の明るい頑張りも。

8月25日
アテネフランのパトリシオ・グスマン監督特集第2夜「チリ、頑固な記憶」 昨夜観た「ピノチェト・ケース」の4年前の作品。ロンドンでピノチェト糾弾で盛り上がっていたチリの人達だったが、独裁が終わって23年ぶりに演奏される「ベンセレモス」に道端の人達は戸惑いながら拍手とVサイン

そして、昨日9月12日。
『チリの闘い』@ユーロスペース
 
                        
チリの闘い」3部まで一気に観た。クーデター、その後の苛烈な弾圧という史実がわかっているだけに、人々の笑顔が観ていて辛かったが、言いも知れぬ美しいラストシーン。さてもう一度観なければ。 

2016年9月11日日曜日

作家とサッカー19 葉祥明『サニーちゃん、シリアへ行く』


17ページ
「ヌーラちゃんが心配していたよ」

サニーちゃんはおどろきました。
なにもないがらんどうの部屋。
立ち上がったアリーくんには、右足がありませんでした。
「逃げてくる途中で地雷が爆発したんだ。
一緒にいた妹は、そのときに死んでしまったよ……」

「ぼくは助かったけれど、
もう大好きなサッカーはできない」

言わずもがな『地雷ではなく花をください』シリーズのシリア編。

昨年夏のアイラン君の死を忘れてはいけない。

作家とサッカー18 ウラジーミル・ソローキン『23000』その2

196ページ
このビールの味は変わらない。84年と同じだ。あの頃、ニキビ面の俺は、穏やかなロッテルダムから始めてミュンヘンへやって来た。アヤックス対バイエルン。2対1。巨人(タイタン)たちの戦い。あのとき、〈ホフブロイハウス〉で、俺は危うく鼻をへし折られそうになった。試合の後、阿呆な俺たちはビールを引っ掛けにあそこへのこのこ出かけていったんだ…。軍隊に入るまで、俺は熱狂的なサッカーファンだった。それが今じゃ、どこがどこに勝とうがどうでもよくなっている。今、ゲームをしているのは俺だ。俺が俺のペナルティーキックを行う。時々。そして今のところ、ゴールを決めている…。

三部作の最終巻で妙に現代的になって流行りの固有名詞が氾濫する。日本のコギャルの描写など苦笑する。
あれっていう終わり方。というか、途中から方針変えたみたい。
狂信的なカルトの行く末ということで、仲間内以外には何してもいい、手段としか見ないという態度に、全く共感できず(まあアンチテーゼだろうけど)。
やっぱりソローキンだなあ(今までの作品よりエログロは抑え気味だったけど)、バラバノフみたいだなあ、という感想で、それでもこれまでの路線とは「心」とか言い出した点で違ってきているので、今後ソローキンは晩年のバラバノフみたいになるのかもしれない。

作家とサッカー17 ウラジーミル・ソローキン『23000』その1

私が嫌いなロシア文学者ウラジーミル・ソローキンのそれでも何とか通読した氷三部作最終巻『23000』より

70ページ
 同じ色の布地を頭にかぶったり首に巻いたりした肉機械の群れが同じ言葉を大声で叫んでいた。この肉機械たちはこれからある特別の場所へ行くのだった。そこでは二十名ほどの肉機械が草原で弾む球を脚で転がしたり飛ばしたりする様を、数万の肉機械が緊張の面持ちで追う。この球の動き次第で肉機械たちは歓声を上げたり、泣いたり、殴り合ったりする。


三部作の最終巻で妙に現代的になって流行りの固有名詞が氾濫する。日本のコギャルの描写など苦笑する。
あれっていう終わり方。というか、途中から方針変えたみたい。
狂信的なカルトの行く末ということで、仲間内以外には何してもいい、手段としか見ないという態度に、全く共感できず(まあアンチテーゼだろうけど)。
やっぱりソローキンだなあ(今までの作品よりエログロは抑え気味だったけど)、バラバノフみたいだなあ、という感想で、それでもこれまでの路線とは「心」とか言い出した点で違ってきているので、今後ソローキンは晩年のバラバノフみたいになるのかもしれない。

2016年9月10日土曜日

オデッサ・コスモス: ◆КНИГА『23000: 氷三部作3 (氷三部作 3)』

オデッサ・コスモス: ◆КНИГА『23000: 氷三部作3 (氷三部作 3)』: 23000: 氷三部作3 (氷三部作 3) 著者 : ウラジーミル・ソローキン 河出書房新社 発売日 : 2016-07-27 ブクログでレビューを見る» 三部作の最終巻で妙に現代的になって流行りの固有名詞が氾濫する。日本のコギャ...

2016年9月7日水曜日

唐招提寺の萩

唐招提寺では蓮の花は終わっていて、奥に萩が咲いていますよ、と教えられる。



後程その萩を手にした僧侶が足早に去って行った。(お坊さんはほんとに足が速い!)

録画メモ

パレードへようこそ

去年観てとてもよかった作品。

2016年9月5日月曜日

奈良の夜景②若草山

バスのガイドさんに教わるまで、若草山の旧称が三笠山だったとは知らなかった。
天皇家の人が三笠山由来の宮家をつくったので「恐れ多い」とかで改称したのだと。
でも、この謂れは全く納得いかない。
宮家より山の方が古いのに、変える必要があるように思えない。
それに高松や秩父は変えていないぞ。

それで、若草山の夜景だが、これもガイドさんの言によれば、「90万ドルの夜景」だそうだ。
函館・神戸など100万ドルの夜景の地と違って、奈良は内陸で港はない。
が、180度近くにわたる視野の広さが特徴なのだとか。









 
こちらは、グーグルさんが自動的に作ってくれたパノラマ写真
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