2022年7月17日日曜日

大好きな、大好きな、ラフィク・シャミの

 ラフィク・シャミ、お母さんがアラム語話者だと自伝的短編に出てきて、彼自身はある友人との交流を通して学び始めることになっていたけど、実際にはアラム語が母語だったのか。

『ぼくはただ、物語を書きたかった』

モスクワで演劇学を学ぶ夢を持ちロシア語も学んでいたとは知らなかった。これは今まであまり作品に反映していないのでは?


補記:シリアに住むアーティスト、ニザール・アリー・バドルさんの絵本『石たちの声がきこえる』

わが青春のラフィク・シャミ、大好きなシャミ。

刊行されたらすぐに読むつもりだったのに、なかなか読み始められなかったが、やはりもっと早く読むべきだった。

今までシャミの語り口を楽しんできたけれど、そして近年のシリア情勢にシャミの心情は如何にと心痛めていた(つもりだった)が、想像以上に亡命の辛苦が吐露されていて、読み進めるのがとても辛くはあったが、どんどん読み進んだ。

故郷ダマスカスからも、親やきょうだいからも、ずっと引き離されて、帰れない。今更ながらその苦しみを思う。

ドイツにおける、アラブ中東の人々・文化への差別的眼差しを指摘する文章も鋭いながらもユーモアたっぷり。ではあるがそれだけに哀切極まりない。

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