2022年7月20日水曜日

沖縄戦の絵本 なきむしせいとく

 田島征彦さんはこの本だけではなく、『てっぽうをもったキジムナー』『やんばるの少年』など沖縄・戦争の本を書かれてきていたのですね。


たじまゆきひこ(田島征彦)さんの絵は恐ろしくも美しく、「悲惨な戦争を子どもたちに見せて怖がらせる絵本を創るのではない。平和の大切さを願う心を伝えるために、沖縄戦を絵本にする取り組みを続けているのだ。」との意図は果たされていると思う。

沖縄戦で家族を亡くし体を傷つけられ、物語の終わりでは戦争が終わって10年経ち、1955年。畑をつくってやっと収穫できるようになったところでiアメリカー(アメリカ人)に土地をとりあげられ、軍事基地をつくられてしまう。

「いまはアメリカーに占領されています。/でも、沖縄が日本にもどったら、こんなものは、/すぐになくしてしまうさぁ。」

この一文が何とも悲しく、本土の人間として限りなく申し訳ないと感じる。

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