2016年8月2日火曜日

あの頃は異常な時代

昨日は映画の日なので頑張って3つの映画館を回った。
「帰って来たヒトラー」(渋谷シネパレス)
 実はシネパレス、初めてだったみたい!一瞬、どこにあるのかわからなくなって、旧シネマライズ付近をうろうろしてしまった。
 幸い時間はたっぷりあったので間に合い、席を指定して、ユーロに整理券を取りに行く。
 この作品、各所で絶賛だったので、見逃していたのを後悔していたが、実はまだ上映しているではないか!と勇んで出かけた。
 悪くはないけれど、そんなに観衆に受けていたわけでもなく、実際私自身ブラックユーモア効いてるねとかあんまり感じられなかったな。
ドイツのTV番組等あちらの状況に詳しい人が観ればおもしろさも増すのだろうけど。
参院選と都知事戦終わってこういう時勢に観るといや~な感じは勿論とっても沸いてくるが。

「チェブラーシカ 動物園へ行く(日本語字幕版)」(渋谷・ユーロスペース)
ん。特に感想はない。
プログラムのキャラ紹介にレフ・チャンドルやアニュータは出てくるけれど、マリーヤ・フランツェヴナやこねこが出ていなかったので、登場しないのかと思いきや、ちゃんといました!(台詞がないから載っていなかった模様)
子どもの観客は殆どいなかった。
同時上映の日本のアニメーション(「ちえりとチェリー」)は同行者に酷く不評。私も一刻も早く終わらないかなと思って観ていた。

「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」(銀座・シャンテシネ)
これ、よかった!
7月のエイゼンシュテインシネクラブの例会でハリウッド赤狩りがテーマにのぼっていたようだが、行けなかったのだ。
山田和夫さんがご存命でこの映画を観ることが叶ったなら、いろいろとエピソードを伺うことができたのではないか。
エリヤ・カザンのことは一言も触れなかったが、”裏切者”というとほんとに言葉がきつくなるけれど初志を貫けなかった人たちが同じ顔に見えて混同した(映画上では二人現れているのに同一人物かと思った)。
敵役ヘレン・ミレンが魅力的なまで毒々しくて何者?と思ったが、現役時代はぱっとしない女優、コラムニストになってから人気を博したヘッダ・ホッパーという実在人物とのこと。
政界とも密接に繋がっていた(もう一歩いくと江青路線?)ようだけれど、書く内容はゴシップで、時代として合っているのかどうかだが、ナボコフの『ロリータ』でヒロインが愛読するようなタイプのジャーナリズムだったのだろうか。
彼ら非米委員会の圧力を文字通り蹴散らす、B級映画経営者のフランクさんが素敵で爽快。

で、映画館で入手したフライヤーから。
ソクーロフ新作公開情報です。


オデッサ・コスモス: ◆КИНОФИЛЬМ「フランコフォニア ルーヴルの記憶」: 「フランコフォニア ルーヴルの記憶」《Франкофония》 アレクサンドル・ソクーロフ監督2015年ロシア・フランス・ドイツ・オランダ 10/29(土)~渋谷・ユーロスペース 「エルミタージュ幻想」は90分ワンカットで話題に。 エルミタージュは今まで4回訪ねている...

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