つくづく、続編を作るべきじゃなかった傑作。
オデッサ・スタジオにずっと前にメモしています。
「フランコフォニア ルーブルの記憶」
ソクーロフの新作は、「エルミタージュ幻想」のルーブル版ではなかった。
ドイツ占領下美術館の所蔵品を守ったほぼ無名の文化官僚についての再現ドラマ風を装いつつも意外とロシアノスタルジーが濃い。
驚いたことに、「エルミタージュ幻想」でも描かなかった包囲戦中のレニングラードの凄惨な光景もナレーションとともに示されるし、一方ルーブルは絵画は疎開していてがらんとした場面が多くフランスの威光よりもロシア愛感じる作品になっている。
むしろロシアの中の異質な、ロシア的ではないもの。
ソクーロフの「エルミタージュ幻想」は全然ドキュメンタリーじゃなくてファンタスチカなんだよね。
で、ルーブルを扱った「フランコフォニア」の方が却ってエルミタージュのドキュメンタリーだ。
エルミタージュとレニングラード封鎖についてなら、イギリス人監督の「エルミタージュ美術館 美を守る宮殿」よりソクーロフの「フランコフォニア ルーヴルの記憶」の方がずっしりきた。
ルーヴルについて撮ったようでありながら実は限りなくロシア、ペテルブルグ、エルミタージュ愛に満ちていた。
えええ?ソクーロフってこんなに愛国者だったの?
っていうのが観た直後の感想だった。
「サンストローク 十月革命の記憶」
ミハルコフが作ったTV映画。未見。
ミハルコフとソクーロフを同じブルーレイディスクに録画してしまった。
何だか申し訳ない。
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