2020年11月21日土曜日

戦争責任に甘すぎる、これでもドイツ映画 「キーパー ある兵士の奇跡」

 これ、インターナショナル版とかでカットしていない?主人公はドイツ軍に志願して2度勲章を授与されているけど終始「選択できなかった」=仕方なかったで連合国側の再教育失敗例か?こんなに戦争責任に甘いドイツ映画を観るのは初めて。こういう時代になっちゃったのかな。

私は残りの5%

映画で観る限りだと、主人公は戦争になったから志願して軍に入ってナチスが政権をとっていたからそれに従って戦っていたが、実際に戦闘をしてみるとなんか厭戦気分になって離脱気味になり、敗走しているところを捕虜になった、そのままドイツには戻らず、英国の地でサッカーをする機会を得て、プロにも声をかけられ、才能を開花させ、それによって英国の人々を愉しませたり奮起させたりすることもでき、ひいては英独の架け橋にもなりました、よかったですね、というものだったけれど。
主人公が悪人じゃないのはわかる。
でもシティに入った時の会見でいろいろ聞かれて結局ちゃんと答えていない。
(「戦争だったから仕方なかった、他に選択肢はなかった」という趣旨の事しか言っていない。)
ここで元ナチス兵士を、選手として仲間として温かく受け入れたシティの選手たちは凄く偉いぞ。主人公はゴールキーパーとして非常に有能で、仲間の信頼を得るのにはそれで十分だったのかもしれないが。
映画を観た後下りのエスカレーターで前を行く女性二人が「仕方なかったのよね」「志願せざるを得ない状況だったのよね」と”理解”を示していたが、私はそんなに甘い気持ちにはなれないね。
同世代でもナチスに反対した人いるのに、彼はそうではない選択をした。志願して軍に入って戦った。謝罪するとか反省の弁を述べるという描写もなかった。あれで許してくれる周囲の人達(義父・チームメイト・ラビら)が物凄く偉い。戦争で身近な人を亡くしたり自身が傷ついた人にとってそうそうできるものではなかろう。
彼がイングランドのクラブに所属しプロとしてプレイすることについて非難があったのは、彼がドイツ人で英国とつい最近まで戦火を交えた「敵国」だったところから来た人だからということではなく、ナチス兵士だったからであって、英国の人々の態度は差別とかヘイトではないのだ。
実際には、他の捕虜だったドイツ人たちが帰還した際に彼が帰国ではなく英国に留まることにしたのは、妻や義父母との繋がりが形成されたことが勿論大きいのだろうが、ドイツに残してきたものに対しては愛しさよりも忌避したい、逃れたい、過去を断ち切りたいという思いが強かったのかも知れず、ただ映画の中ではそういう風には描かれていなかったので、想像するしかない。






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