2013年8月11日日曜日

上野へ

母を上野に引っ張り出した。
都美術館で「ルーブル美術館 地中海4千年のものがたり展を観て、無料観覧日だった西洋美術館で「ル・コルビュジェと20世紀美術」や「ピカソが描いた動物たち」などを観る。

ルーブル美術館展は、完全にヨーロッパ目線で、イスラム勢力が地中海を掌中にしていた時代がすっぽり抜けていて、その分物足りなく感じてしまった。
展示物それぞれは凄いと思うものの、バランスの悪さがぬぐいきれない。
(イスラムは絵画を認めなかったので、どういう展示をすればよいのかはわからないけれど、文化がなかったわけではないから何とかならなかったのか、と。)

帰りがけに、じゃあ寄って観てくるかと足を踏み入れた、西洋美術館の方が、予想外に満足を得られた。

8月10日・11日がファンデーで西洋美術館の無料開館日
毎月第2・4土曜も無料開館日
(だから8月24日・9月14日・9月28日…も無料です)


正面入り口を入ったところで「本館パズル」実施中。
初級用と上級用があります。
(写真は上級用。お隣の大きい国の中学生くらいの子が今まさに着手せんとす、でした。)

ミニチュアペーパークラフトのハンドアウトも配布中。
本館を組み立て、考える人や地獄の門も前庭にセットしよう。
 
 
さて、パズルの奥にある受付で参加証を受け取ったら、常設展入口へ。
いつもはロダンの「青春」「接吻」などの彫刻が展示されているスペースで撮影可なのですが、撮影禁止って表示してある。
 
いつもと違うんだ、と初めて気がつく。
「ル・コルビュジエと20世紀」という特別展になっていた!
で、私はル・コルビュジエというと、西洋美術館とかを設計した建築家で、彼の手による建築物世界各国のもの合わせて世界遺産に申請したけれど上手くいかず、次の手を考えているところという意識でいて、つまりル・コルビュジエ=建築家という認識だったのだが、ピカソのようにマルチなアーティストだったのですね。
そこに展示されていたのは、ル・コルビュジエ財団所蔵のモビールのようなオブジェなど。
スロープを上がって2階に上がると彼の本名(シャルル=エドゥアール・ジャンヌレ)での作品群や初期同じグループだったオサンファンの作品、交流のあったピカソ、ブラック、レジェなどの作品が相当数展示されていてとても充実している!
ル・コルビュジエの作品(平面の作品)は、確かにピカソやクレーやレジェなどと共通するものが感じられます。
 
また、版画素描展示室では「ピカソが描いた動物たち ビュフォン『博物誌』にもとづく挿絵本より」開催中。
 
 



これが素晴らしい。
ピカソの描く動物たちは皆優しい目をしている。
 
オオカミ(左)と猫(右)
 
でもね、ピカソは編集者のヴォラールが猫好きなのを知って、わざと猫を描くのを後回しにして、ヴォラールを焦らしてからかったということがキャプションに書いてありました。(お茶目。)
この猫、影までついていますよ。
 
 
コノプリャンカ(ヒワ)(左)とヒキガエル(右)

ル・コルビュジエ特集とピカソの動物特集の作品リストは会場でのハンドアウトはなく「HPにPDFがございます」とのことでした。



これは新所蔵作品の「洗礼者ヨハネの首を持つサロメ」

0 件のコメント:

コメントを投稿