もうずっとずっと前、土曜日のロシア語講座のクラスメイトの紹介で、チェルノブィリ被災児の保養を受け入れている千葉のグループにお邪魔したことがある。
そのグループで黒田龍之助先生を講師に招きベラルーシのことをレクチャーしていただくという勉強会に、黒田先生には事前に知らせずに参加したのだった。
後ろの方ではベラルーシから来た子たちが受け入れ側の日本のグループのメンバーの子どもたちと並んで座っていた。
最初に黒田先生が、「こんにちは、お嬢ちゃんお坊っちゃんたち!」とロシア語で話しかけ、彼らの心をつかんだせいなのか、レクチャーの間子どもたちはいい子にしていた、と記憶している。
受け入れ側のグループの女性たちの話だと、被災児たちは一見普通の子と変わりない、というかお人形さんのように可愛い…のだが、ひとたび口論が始まるとかなり物凄い言い合いになり最後は唾を吐きあって終わる、うちの子をそれを見てあの天使のような可愛い子たちが!と驚愕する、でもね、やっぱり疲れやすいしちょっとしたことで熱が出るし…みたいなことで、全くの健康体ではないのだ。確かそんなような話だった。(口論のいきさつの印象が強い。)
あの子たちはどうしているのだろうか?
正直言って、そう思い出すのもあまり頻繁なことではなくなっている。
いや、福島の原発事故以来、その度合いは増えてはいるのだが。
鎌仲ひとみ監督作品は、タイトルは知っていても今まで観たことはなかったように思う。
なぜか縁がなかった。
「小さき声のカノン -選択する人々」
日本のお母さんたちはまだ泣き虫の顔をしているように見える。
ベラルーシの母たちはどっしりしているが、それはチェルノブィリの事故から四半世紀、辛苦を重ねた末なのだろう。
淡々と除染を続ける住職さんの姿が印象深い。
今まで知らないできていて申し訳なくて仕方がないのだが、住職さん、その奥さんをはじめ、除染作業をするとき、普通の格好のままやっているのでびっくりだった。
そういうとき防護服みたいなの着用して作業するのかと思っていたので。
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