<ユーラシア世界を知るための市民教養講座>シリーズ2ロシア東欧の文化と芸術というありがたい企画が、ありがたいことに予約不要入場無料でありまして。
残念ながら第1回の「文学のヴィジョン、音楽のエクスタシー ロシア小説と音楽への誘い」、第2回「目と耳の快楽 ロシアの美術と詩歌」はいろいろ忙しくて行けなかったのですが、第3回「踊るロシア、観るロシア バレエと映画」は講師のお一人(映画編)が佐藤千登勢先生でもあるので万難を排して聴講するぞ!と行ってまいりました、但し会場は千葉商工会議所12階の研修室。ちょっと遠かったです。(でも千葉市美術館よりは近いです。)
入場無料は大変ありがたい、けれど交通費はそれなりにかかったももの、内容がとにかく充実していて、つくづく第1回第2回を参加し損ねたのが残念に感じられます。)
私は最初からこの講座の事は知っていて、チトセティストの可愛らしいおじさまにお知らせすべきかとも思ったのだけれど、結局はお知らせしなかった。あとで恨まれるかも。
しかし元クラスメイトとも再会し、レクチャーの後はワインをいただき(先生にご馳走になってしまった)女子会のノリで盛り上がったのでした。
千葉駅は仕事でも何度か来たことがあるし、千葉市美術館も数回訪れているが、懸垂型のモノレールのおかげでか毎度ながらSFチックな未来都市みたいに見える。
村山久美子先生が解説された、踊りには<語るもの>と<語らないもの>がある、ロシアのバレエは圧倒的に語るバレエ、ドラマのバレエ、演劇的バレエである、との言葉、大いに納得した。
そうか、バレエでストーリーが全く動かない場面、あれは語らない踊りなわけだ。
それと、私はやはりロシアで主流の語る踊りに親密性を感じるので、昨今のフィギュアスケートの試合を目にしてジャンプだの繋ぎなどの要素が何点で…みたいな採点をするようになってから感動しにくくなっていたのか。浅田選手の演技を観てもなかなか感動は覚えづらかったのだが、あれはたぶん彼女の演技が語らない踊りの系統だからか。
ただ、別に語らない踊りが語る踊りよりも劣っているというのではない。華やかにテクニックを披露する場面もそれはそれで楽しめる。
レクチャーではマリインスキーの「白鳥の湖」のDVDをみせていただいたのだが、プティパ振付の第一幕王子の成人式の場面、第二幕のオデットと王子の出会いの場面を解説付きで観て、なるほどなるほどと腑に落ちることの連続だった。
これまで私はそれほど「白鳥の湖」が好きだったわけではなく(そもそもバレエをそんなに好んで観ていたわけではない)、思い入れはなかったのだが、チャイコフスキーの音楽には心躍るし、ロパートキナにはただそこに現れるだけでじーんと感動してしまうのだった。DVDでさえそうなのだから、ライヴで観ることが出来たらどんなに至福の境地になるだろうか?(十数年前にライブで観たことはある、幸運だった。)
非常に駆け足ではあったが、舞踊芸術全般にも通じる鑑賞のポイントを指南していただいて、非常に有益な講義だった。
(佐藤千登勢先生についてはまだこれから。)
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