久々の桑野塾でオデッサでのクラウンフェスティバルのレポートを聞く。
そしてクラウン達の映像も見せていただいた。
ククラチョフさんが猫劇場でやっているようなことを鶏でやる人とか、皿回しとフリスビー犬の同時並行とか、コッペリアの男性版←完璧!等々、素敵なクラウン沢山見てただただ幸せ。
紛争越えての開催実現とあって感動もひとしおでした。
で、最後にやや唐突にサバトラの猫の写真が映し出され、
講師曰く「岩合さんに教えてあげたい、オデッサは猫が多くて、しかも可愛い!」
それ、知ってた。
10年前のオデッサだけど、素敵な猫たちに会えた。
私的ネコ歩き向け№1の街オデッサ。
ペテルブルグでもそうだけど、ネコの気配に満ちた街。
足元にも、
見上げても、
ねこいるいるいる。
日本で言うと尾道。
だが、こちらは美術館内にも猫様は住まうのだ。
(尾道だと折角訪ねてきた美術館を追い返されてしまう。)
オデッサと言えばあの階段…
なのに、それが崩落してしまったんだそうです。
その後しばらく放置されていた!
けれど、ようやく修復に乗り出し、この8月には直っていたというのですが、今度はコンクリート造りになっているっていうので、あの映画の風情を求めて訪れると厳しいのかも。
オデッサは4月1日をユーモアの日として祝日にして、愚者を祝う。
1997年当時のユモリーナでは、市民たちは市役所前から海岸通りをリュシュリュー像がある辺りまで練り歩く。これが楽しい、とおっしゃる。
ソ連圏伝統のグリャーニエ(練り歩き)なのですね。
今年のユモリーナでは、仮装大会化しており、コスプレイヤーがパレードして市民は沿道で撮影する感じに変化したとのこと。
2014年冬以来のウクライナとロシアの紛争はウクライナ南東部のオデッサにも深く傷を残し、伝統のユモリーナも2回の中断を余儀なくされ、2016年に復活。
クラウン・フェスティバルであるコメディアーダも開催が危ぶまれたのですが「こんな時だからこそ笑わせてくれよ!」という強い要望があって無事開催されました。
オデッサはロシア帝国内ではかなり新しい都市で(オデッサ>ペテルブルグ>ニューヨーク順で歴史が浅い)、国際的な港町、多民族・インターナショナルで華やかで明るくユーモア好きな人びとのいる街として発展してきました。
ソ連の中でも独特の文化が花開き、文学・演劇・映画で確固たる地位を築いてきました。
(ちなみにロシア語圏であり、ウクライナ文学の中での位置づけはちょっとわからないです。)
ソ連ジャズ発祥の地としても有名ですね。
しかし、一方で度々の戦禍に見舞われ、
ポグロム(ユダヤ人虐殺)も起き、犯罪率は相当に高いらしく、最近では東ウクライナ分離紛争絡みでチェルノモーレツ・オデッサ対メタリスト・ハリコフとのサッカーの試合後の暴動から多くの人が焼き殺されるという何とも凄惨な事件が起こったあの日を忘れることはできません。
(どうしよう、どうしようと思いながら何もできず、どうしてあんなことが起こってしまったのか未だに理解できない。だからだからです、考えが違うからとその存在を否定するような差別主義者を放置していたら、本当に人を焼くようになってしまうと、強く戒めて、レイシズムには抵抗していくことにしたのは。)
オデッサは試練を笑いで乗り越える。
やはりそうだったのだとわかって、すごくほっとしています。
今でも猫に優しい猫の街だっていうことにも。
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