2021年6月2日水曜日

録画メモ:イーダ/赤い闇~スターリンの冷たい大地で

ポーランド映画祭の超!人気作品「イーダ」

去年公開されたアグニェシュカ・ホランドの「赤い闇 スターリンの冷たい大地で」
ポーランド語タイトル:Obywatel Jones、ウクライナ語タイトル:Ціна правди、ロシア語タイトル:Цена правды(真実の代償)


「イップマン」それに「剣の舞 我が心の旋律」に比べてもディスプレイは新聞雑誌記事紹介のみでしょぼかったが仕方ないだろうな。


主人公ジャーナリストに感情移入し難い。狂気じみていて呆れてしまう。ポーランド人俳優殆どいない(って書いたけど「ゆれる人魚」「マチルダ禁断の恋」のミハリナ・オルシャンスカがチョイ役で出てる)。

監視を振り切ってのウクライナ取材、いやに土地勘あるじゃないかと思ったら、プログラム記載の年譜や沼野充義先生の解説を読んだら外交顧問時代に訪れたことあったし母親は同郷ウェールズの実業家の孫たちの家庭教師をスターリノ(現ドネツィク/ドネツク)でしていた縁もあったと知る

ウクライナ寒村の風景は中央アジア映画祭その他で観た「タシケントはパンの町」で衝撃を受けたぐちゃぐちゃぶりが引き継がれていて割と本物だと感じる。でもどちらかというとホロドモールそのものの告発より当時事実を知りながら伝えなかった人達がいて伝わらなかったことの検証なのではないだろうか



というわけでいかにもな人肉喰らう場面は勿論挿入されているけれど、ホロドモールがこんなに凄かったんですよという映画ではなくて、飢餓の事実を伝えようとして斃れた人、気付きながら他の”大義”のために見て見ぬふりをした人、強要されて揺れ動いた人…ジャーナリストや政治家の有り様を提示している。

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