2016年4月9日土曜日

川崎市市民ミュージアム通い

渋谷から東急東横線、武蔵小杉駅からバス。
遠い。
が、今まで何度ここに来ただろう。
帰るバスの中ではいつも充足感に満ちて。

レンフィルム特集を友達に誘われて観に行って、「クリョーヒン、かっこよかった!」と感激の言葉を漏らしていたら、「クリョーヒン、いいですよね。惜しい人を亡くした。全くロシアでは芸術家が早く逝きすぎる」と後ろの席から声がした。
顔見知りではあったけれどそんなに言葉を交わしたことのないその人が思わず話に入ってきたのにも驚いたけれど、それよりも私の反応は
「亡くしたって、えー!クリョーヒンって故人なんですか?」
そんなー、という思いだった。
その日観た「愚者の挑戦」で主役を演じたセルゲイ・クリョーヒン。
本職はミュージシャン。
しかし、そのとき既にこの世の人ではなかった。
ショック。

ロプシャンスキーやロゴシュキンの作品はそれ以上に心に突き刺さった。
後に東京国際映画祭でロゴシュキン作品「チェック・ポイント」を観るために並んでいた時に、女優のСさんと遭って、「ロゴシュキン、いい作品を作るけどくら~いよね」と言ったのは、川崎市市民ミュージアムで観た「護送兵」を念頭においてだった。
これ、いつだろう?
今世紀になってから?
上映前にストライプのキラキラのラインが走る上映ホール、椅子も豪華なんだけど、いつも空いている。
プログラムがなんせマニアックだからな。

ちょっとだけ混んでいたこともあるけど(チェコアニメのときだったか)、そのときは後ろの方の席で珍しく子どもがぎゃあぎゃあ泣いていた。
ずっと泣いているので、親が周囲の人に注意を受けていた。
(これは珍しいことだった。)

もしかしたら、上映ホールよりもミュージアム部分の出かけた時の方が早かったかもしれない。

「グラフィック・デザインのモダニズム展」
これが2000年。
「ポスターのユートピア -ロシア構成主義のグラフィックデザイン-」
これが2003年。
「美術と演劇 ロシア・アヴァンギャルドと舞台芸術1900-1930 ロバーノフ=ロストフスキー・コレクション」が横浜美術館だったからこれらも横浜かと思い込んでいたら、今うちに貼ってあるポスターを見たら川崎市市民ミュージアムって書いてあるじゃないか。
これらのポスター、無料でもらえたのではなかったか。
これ以降美術館にはご無沙汰したが(岩合光昭どうぶつ写真展には行ったかも)。

ほんとに不便なところにあるのに、もう数えきれないくらい通っている気がする。

古き良きレンフィルム

今年も(実は今年限りになるかもしれないが)川崎市市民ミュージアム通いをすることになりそうだ。

4/2~4/24音楽家の人生
「パガニーニ 愛と狂喜のヴァイオリニスト」
「若き日のショパン」☆
「ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路」★

4/29~5/5
ポーランド映画祭2015in川崎
アンジェイ・ワイダと戦争
「世代」★
「地下水道」★
「灰とダイヤモンド」★
「サムソン」★
ポーランド映画の都・ウッチ
「身分証明書」★
「エヴァは眠りたい」★
「ヴァバンク」★
「約束の土地」★

5/7~5/15
戦後ポーランド映画の系譜
「熱病」
「白鳥の歌」
「マテウシの生活」

5/21~5/29
セミョーン・アラノヴィッチ監督特集
「海に出た夏の旅」★
「トルペド航空隊」★
「ヴィオラソナタ・ショスタコーヴィッチ」★
「私はスターリンのボディガードだった」★

★は観たことあるもの。
☆は今日観た。

川崎市市民ミュージアムでスカラチケットを出したら受付の女性に期限付きになったこと(新チケットは診察券みたいなカードにスタンプ押すスタイルになったようだ)、期限が1/16までなのは以降年度末までリニューアル休館になること、来年度から「市直営から民間になる」旨説明をされた。
(おおかたはツイッター上で情報を得て知っていた。)
名残惜しい。
4枚残っていたスカラチケット、今日1枚使って残り3枚。
これからどうしようか。今年10回観るだろうか?「パガニーニ」と「ナンネル」は川崎まで行って観るまでもなく、ポーランド映画祭は観たいがなかなか予定が。アラノヴィチはなんとかしよう。8・9月の戦争映画と秋のオリヴェイラ、旅映画で何本になるか?

川崎市市民ミュージアムで今日入手した年間スケジュールによると、アラノヴィチ以外のレンフィルム作品とか今年度は上映しないということなのかしら?ロプシャンスキーとかアサーノワとか。泣けるな。

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