2016年1月17日日曜日

作家とサッカー14 ニコライ・リリン

『シベリアの掟』第4章「誕生日」
 その年、誕生日のプレゼントは何ももらえなかった。父は怒って「お前は誕生日にすらおとなしうくていることができない」と繰り返した。母は、その日に何が起こったのか私が隠そうとしたことにいたく傷ついていた。そんな中で、誰も私にプレゼントをくれようとはしなかったのだ。そんな中でただひとり、ヴィタリー叔父さんだけは総革製の素晴らしいサッカーボールを贈ってくれたのだが、私の犬がその日のうちにズタズタにしてしまった。

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