2015年11月23日月曜日

パナヒにしてやられる


東京フィルメックス映画祭ジャファル・パナヒの「タクシー」はいかにもなドキュドラマだけど、パナヒの術中に快くはまった。キアロスタミの「十話」みたいかと思ったらさにあらず。でもこれじゃ上映許可でないよな。挑戦的な(挑発的ともいう)パナヒさん。

相変わらず映画を作ることをイランの政権から禁じられているパナヒさん、前作は「これは映画ではない」という人を喰った(まさに挑戦的な)作品を作ったが、これもその延長線上にあり、しかもあざとさ(いい意味で)も上を行く。

イランのタクシーは相乗りするので(しかも、公共機関では禁止されているはずの男女の相乗りもありで、マルシュルートカ化している)、最初タクシーに乗っているのは見知らぬ男女、いきなり死刑論議を始める!
でもその後のおじさんがなかなかコミカルなキャラ。

(ここでトルコのジェイラン監督への言及。憧憬も当然あるだろう。)

あと口達者な姪御ちゃん、「白い風船」や「運動靴と赤い金魚」等々に出てくるおしゃまなイランの女の子の系譜だが、まあかなり強力な、ねびゆかんさまさぞやという…、いや可愛いんですよ、とっても。

こういう作品を緩く見逃すようになってこそ、なのだよ、ロウハニさん。

2015年11月22日日曜日

永遠なるグルジア、永遠なるピロスマニ

今なぜ「ピロスマニ」の再上映なのか。
今回はオリジナルのグルジア語版での上映だという。

でも、まあタイトルやクレジットはキリル文字(つまりロシア語)表記。
あと、途中で音が途切れたと思ったら突然ロシア語に切り替わったところがあった(姉夫婦が訪ねてきたところ)。

一緒に観に行った家人は完全にピロスマニをアンリ・ルソーと勘違いしていた。
画風、似ているか、そういえば。

岩波ホールのロビーでは彼の絵の写真が展示されていた。
「百万本のバラ」のマルガリータの絵もある。
(映画にはマルガリータは出てくるが薔薇のエピソードには触れていない。)



こちらの本を読んで、画家の生涯、また彼の絵についての知識がついていたので、

ピロスマニの生涯に沿って、次に絵に描かれた対象別に、彼の絵を紹介・解説している。著者の思いがそれぞれにこもっていて心打たれる。ピロスマニの映画は何度も観たし、彼の絵も展覧会で何度か観たけれど、黒いキャンバスを使っていたとは知らなかった。映画ではいかにも浮世離れした天才という感じだったが、実際繊細な神経を持つ大変人だったようだ。新書なので絵は小さいが、いたしかたないだろう。
シェンゲラーヤの伝記映画の情報も勿論書かれている(パラジャーノフの方があまり言及されていない。)
「グルジア」はロシア語由来ではなくペルシャ語が元になって周辺地域の言葉に反映したもので、この部分の説明は間違っている。

この映画自体観るのは4回か5回目かだけれど、深い思いで鑑賞できたように思う。
(会場の岩波ホールでも販売していました。)

映画「放浪の画家ピロスマニ」のプログラムも、画家のはらだたけひでさんの詳しい解説(画家の生涯と絵画作品に沿ったもので懇切丁寧)、児島康宏先生、配給の丹羽高史さんという豪華メンバーによる充実の内容だ。
欲を言えば、映画そのものについて、つまり出演俳優の情報が掲載されていたらよかった。

今でもワイルド・イーストなカザフ

渋谷ヒューマントラストにカザフ映画「ザ・ファントム」を観に行った。
長州力氏が公式レフェリーの「モースト・デンジャラス・シネマグランプリ2015」のうちの1本、といっても長州さんがセレクトしたわけでもなさそう。

カザフ映画なのに全編無理無理の英語だったので移入が難しかったが、なんか頑張ってそこらじゅうでピコピコしている(そういうところでSF感だそうとしている)映画。
金城武VSアンジェリーナ・ジョリーみたいで10年位前の香港のアクション映画みたいでそれなりに楽しめる。あくまでそれなりになんだけど。
背景は勝手にご想像ください的姿勢だった。いまいち動機が何かとか詰めていないので、細かいことを気にする人には向かなそうだ。
でもカザフはワイルド・イーストな国なので、大目に見るべき。

一見エドワード・ファーロングかブラッド・レンフロ風(例えが古くて自分で苦笑する)ハッカーくんが意外と身軽で強かった!
このハッカー役ニキータ・プレスニャコフって、アーラ・プガチョヴワの孫なのか!
両親とも歌手で俳優、本人も本業はロックシンガー?
映画のキャリアもすでに10本(未公開含む)お父さんのウラジーミルさんは「第九中隊」に出ていたって?探そう。

2015年11月15日日曜日

ポーランドのホラーコメディーを観た

って、ワルシャワ蜂起についての、若手監督が撮ったという作品なんだけどね。
本人は真剣な映画作ったつもりかもしれないが、「なんじゃあ、これは」というノリでした。

ポーランド映画祭初日「リベリオン ワルシャワ大攻防戦」今までで最低のポーランド映画だった。
ワルシャワ蜂起体験者から抗議があったというのもさもありなん。ここぞというときに変な音楽が流れてストップモーション、ワイヤーアクションあるいはCG処理でドン引きです。ホラーコメディー観た気分.
ま、映画大国ポーランドにもこんな駄作はあるんだな、ということではちょっとほっとしたりする。この監督、ドキュメンタリーでも「ワルシャワ蜂起」を撮っていて、そちらも観られたらよかったのだが、観られる日程じゃない。
何がだめだったのか?まず、主演二人が他に誰かいなかったの?というくらい大根だった。仲間の若者たちのキャラクターもぼやけていたし。当然体験者の手記を読んだり話を聞いたり研究はしているのだろうが、何だか現実離れした絵だったし。残酷な殺傷場面は多い。
残酷殺傷場面が受け付けないというのではない。嘘っぽく、こじつけっぽいのが嫌。ただ、これまでワルシャワ蜂起の映画は重苦しい曇天や地下を這いずるものだったのが、からっと晴れたところでの戦闘(というより文字通り血の雨が降ってきたりする)のは新鮮だった。

2015年11月8日日曜日

亜鉛の少年たちを読み直す

立ち止まってくれないか。
ロシアのシリア介入に際して読み直す。また、これらの悲劇・惨劇を繰り返すのか、学ばなかったのか、と暗澹なる気持ちに。
タイトルにあるような、アフガニスタンで戦った兵士・元兵士たちのインタビューが中心だが、軍医・事務職の女性、戦死者の母、妻の証言も貴重。

オデッサ・コスモス: ◆КНИГА『シンプルがかわいい 北欧の生活雑貨手作りノート』

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2015年11月5日木曜日

オデッサ・コスモス: ◆Кинофильм「ロシアン・スナイパー」"Битва за Севастополь"

オデッサ・コスモス: ◆Кинофильм「ロシアン・スナイパー」"Битва за Севастополь": 「ロシアン・スナイパー」 "Б итва з а Севасто по ль " 2015 年 / ロシア・ウクライナ /123 分 セルゲイ・モクリツキー監督 ヒューマントラスト渋谷で特集上映( 「 MDGP (モースト・デンジャ...