2016年2月7日日曜日

グロスマンはむしろ短編がいいかもしれない


ワシーリー・グロスマンの短編『燐』を読む。
 
ロシアの人が人情深くて友情に篤いと誰が言った!的な画期的に皮肉な作品だったな。才能を発揮して人生の勝ち組になった人たちは限りなく酷薄だけれど、まあ当然だよね、という書きぶり。逆に小さき人に対して皆恩知らず。人生辛口。切ない。
 
『システィーナの聖母』の冒頭の作品。
『永遠の休息』まで読んだ。
「アベル(8月6日)」
「キスロヴォーツクで」
「動物園」
「道」 ラバさんと馬。
「システィーナの聖母」
「ママ」 エジョフ夫妻の養女
「永遠の休息」 墓マイラー的エッセイ
「大環状道路で」
「あなた方に幸あれ!(旅の手記から)」 アルメニア旅日記
 

皆にお勧め 「ロイヤル・コンセルトヘボウ オーケストラがやって来る」@ユーロスペース

ユーロスペースで「ロイヤル・コンセルトヘボウ オーケストラがやって来る」を観た。

ウルグアイ出身のファゴット奏者、肉親の粛清や自身の俘虜経験など過酷な過去を想うペテルブルグ在住のセルゲイさん、音楽に夢中の南アの少女ら、説明不要、ただ観て聴いて、充実した気分に浸れる映画だった。

これは大いに友人知人に勧められる,勧めなければ!という映画だった。

注)混んでいます。ぎりぎりに行くと立ち見かも。

2016年1月29日金曜日

ペルハン=ザーガ説

ウンザ!ウンザ!クストリッツァ!で久しぶりに恵比寿に。クストリッツァは好きだが古い作品ほどよいとはね。「ジプシーのとき」のペルハンは誰かに似てるなーと思ったら、彼よ!ザーガ!!アラン・ザゴエフ。純朴な田舎の少年から小悪党になるところ。しかし、おばあちゃん、託す相手を間違えたよね。
ジプシーのとき」を公開当時に観られた方は「アンダーグランド」等々後の作品のあの場面このシーンでペルハンやおばあちゃんやアズラヤアーメドを思い出していたんだね。飛翔シーン観るとたまらなくフドイナザーロフが恋しくなったり。エミール、君は長生きしてね。

2本目は「アリゾナ・ドリーム」 さすがクストリッツア、アメリカで撮っても変人ばかりの魅惑的な映画だ。

2本とも今回が初見で、わくわくしながらとても楽しみながら観られて感動だった。
のではあるけれど、やっぱりクストリッツァは悪ガキがそのまま大人になった感がある。
元々リアリスムとは無縁だけれども、出産の場面で白いドレスに適当に血がついているわりには、嬰児が一瞬でおくるみ姿になっていて苦笑するしかなかった。
ペルハンの変貌(成長?)に比較して妹ダニーラは時が止まったようだし、女性たちの描き方はこの頃から雑としかいいようがない。

2016年1月24日日曜日

フルカウント(En Tres Y Dos)

京橋のフィルムセンター「キューバ映画特集」、今日はずっと前から観たかった「フルカウント」を遂に観た。

引退目前のスター野球選手(といっても社会主義国だからプロではない、本職は溶接かなんかの工場勤務?メタルルグ・ハバナ?)と家族・同僚・友人たちとのまったりした生活描写、健全過ぎて泣かせる。
スター選手だけど、いや、だからこそなのか、第二の人生に進むのに臆病になっているし、私生活ではちょっと許せないような身勝手な行動もしてしまう主人公(子どもの演奏会をすっぽかす)。
少年野球の指導を進められてもなんか気乗りがしない(実際向いていないのかも)。
彼、結局どういう道に進むのかな?余韻のあるラスト。

球場がやけにノリノリ(ロス・バン・バン)、優勝が懸かる試合だというのに、試合より音楽愉しんでるような観客も大勢いるような…。

古屋さんの写真集



著者 : 古屋行男
現代写真研究所
発売日 : 2006-12-20

2016年1月22日金曜日

休日

まだまだフルで一週間働いていない。
先週は月曜が祝日(何の日だったのかな?いちいち覚えていないよ)だったし、今日は代休とってお休み。

これ行っとかなきゃ、観とかなきゃというので竹橋に出向く。
恩地孝四郎展


今まではカンディンスキーばりの抽象画の先駆けという印象だったが手がけたブックデザインの見事なこと!アレクサンドラ・コロンタイ著作のデザインも。ああ、リューダさんと共に観て語り合いたかった。相当な量の作品を観られたが、どんな思いで創作していたのか著作も読みたい。

2月6日[水]―2月20日[土]「恩地孝四郎展」
青山のときの忘れもの(以前ジョナス・メカス展を観に行ったことがある、庭付きの素敵なギャラリーだ)にも赴くべし!

2016年1月17日日曜日

作家とサッカー14 ニコライ・リリン

『シベリアの掟』第4章「誕生日」
 その年、誕生日のプレゼントは何ももらえなかった。父は怒って「お前は誕生日にすらおとなしうくていることができない」と繰り返した。母は、その日に何が起こったのか私が隠そうとしたことにいたく傷ついていた。そんな中で、誰も私にプレゼントをくれようとはしなかったのだ。そんな中でただひとり、ヴィタリー叔父さんだけは総革製の素晴らしいサッカーボールを贈ってくれたのだが、私の犬がその日のうちにズタズタにしてしまった。