2013年12月14日土曜日

君はどこに行ったの?

「自由と壁とヒップポップ」初日初回に駆け付ける。
上映後に監督の舞台挨拶。
アラブの、パレスティナのヒップポップのグループを撮ったのが女性だとは、挨拶で前に出てくるまで知らなかった。


「この世も捨てたもんじゃない」という言葉には救いを感じるが、現実はかくも厳しい。
映画のパンフレットを読んでも現在の消息が知れないミュージシャンたち、ラミとビラール、PRのメゾとカナアーンはどうしているのか、とても悪いことが起こっているのでは?と暗鬱な気持ちにもなる。

私は普段はラップとか、この手の音楽は聴かない。
だから、音楽としての良し悪しは判断しかねる。
アラビア語がそんなにわかるわけでもないし。
単語がところどころ聞き取れるだけだ。
それでも、彼らをすごく魅力的な人たちだと感じる。
(特にPRのムハンマドさんが素敵だと思う。)

私は、プシーライオットとか、ヴァイナーとか、殊更に反社会的なことを売りにしている人たち、規定や制約を踏み越えること自体に存在意義を置いているかのような人たちには反感を持つ。大嫌い。
(プシーライオットは反プーチンなのではない。アンチ正教なのだ。プーチンでもメドヴェでも、政治権力と結びついた宗教を批判するという姿勢についてはそういう立場もありだと思う(というか正しい)が、人の迷惑を全く省みないような主張の仕方が大人じゃない。)
DAMやPRはそういうのとは違う。アーティストで言えばDJの方がずっと近い。
(あと、「ペルシャ猫を誰も知らない」に出てきたイランのミュージシャンたちより、実力も上のような気がする。あ、イランの彼ら、すごく魅力的で好きですけど。)

「自由と壁とヒップポップ」、是非観て欲しい映画。


そのあと、一つ用事を済ませて、時間ぎりぎりでこちらに。

 「聖なる夜の上映会」@本郷中央教会

 
最近見直しが始まっているバウエルの「瀕死の白鳥」
柳下さんのピアノと新井さんのチェロ
スニークプレビューも楽しかった。
 
でも、ベツレヘムやヤッファや、パレスティナの地の人々のことを思うと聖なる夜も気が重くなる。


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