2013年12月9日月曜日

スウェーデン→ポーランド→パレスティナ

スウェーデン映画祭は6日に終わって、思いのほかよかった。
私はベルイマンが好きになれず、北欧映画にも「暗い」という苦手意識があったのだが、なかなかよいラインナップだったと思う。
外れはなかった。
(ドキュメンタリーの「パルメ」や数本のコメディー映画など、後日もう少し詳しく書きたい。)

ポーランド映画祭は、「期待ほどではない」とか書いてしまったが、ごめんね。
いいのもあった。
だけど、やはりポーランド派やモラルの揺らぎ派の圧倒的存在感からすると、今どきのポーランド映画は小粒感が否めない。
でも昨日観た「イーダ」はさすが(でも雰囲気はクラシックである)。
今日観た「沈黙」は古典の部類だろうが、傑作。
(欲を言えば、スタシェクが司祭かに焦点を絞った方がよかったようにも思える。)

ポーランド映画祭は、去年もなのだけれど、かなり混む。
DVDは出ているのに、ワイダの作品の上映がある日が特に混む。
立ち見も出る。
そして観客は圧倒的に男性(おじいちゃんたち)で、お手洗いは男性側がずらりと並んでいて、女性は並ばずに済む。
チェコ関連のイベントだと、美大生かデザインスクールの学生かという感じの若い女性が多いのに、ポーランドでは様相が全く異なる。
これは謎。
ポーランド映画でのおじいちゃん率の異常な高さ。
ポーランドにはガーリーな要素が少ないのだろうか?

ポーランド映画祭では毎度同じ予告を見せられる。
ミカ・カウリスマキの新作と、パレスティナ映画「自由と壁とヒップポップ」
ミカさんの方も観には行くつもりだが、予告編はさすがに観飽きた。
でも「自由と壁と~」(←この邦題は今一つ)は毎回しっかり観ている。
これは必見必聴だろう。
抑圧された社会の中でのサブカルチャーとしてのミュージシャンたちというと、「ペルシャ猫を誰も知らない」(最近出演アーテイストが惨劇に見舞われたことが記憶に新しい)が思い出される。
ロウハニさんが大統領になり、風向きは少しよくなって、彼らの未来も開けてきているだろうか?
それを思うと、パレスティナのミュージシャンたちも、希望を持ち続きて欲しいと思うし、映画を観たり、彼らの曲を紹介したりで、微力ながら何かできたらと思う。

予告編でも紹介されている印象的な曲はこれ。
Dam - Who's The Terrorist? (Meen Erhabi?) Lyrics Video (HD)  ! دام مين إ...
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「誰がテロリスト?」
誰がテロリスト?
俺がテロリスト?
ここは俺の祖国だぜ 
誰がテロリスト? 
お前だよ 
お前が横取りしたんだろ
先祖を殺し 
俺を殺し 
法に聞け? 
敵のお前が 
弁護士で裁判官
それで俺は? 
死刑囚だ
少数派のままでいろと?
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アラビア語はすっかりお休み状態なのだが、アナー(私)やアンタ(お前(男性に向かって))という単語が聞き取れる。
「ミン・ナラービー」の「アラービー」がテロリストっていうことかな?
女性のミュージシャンもなんか魅力的。
普段はラップやヒップポップは効かないが、こういうのにはなぜか惹かれる。


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