2015年最初の読書録はこれ。
教育学者・児童文学者として著名な(評論活動でも名を残しているのだが)コルネイ・チュコフスキーの自伝的な物語。主人公が「家柄がよくない」がゆえに学校を追われる等不公正が貧しい者たちを苦しめていた帝政末期のロシア。特に活気あふれるオデッサは犯罪や賄賂もはびこっていたわけで。しかし、少年らしいユーモラスな場面を交え、卑怯な人々を容赦なく描きながら、ぶれない強き母(すごく立派!終盤の息子自慢が可愛い)や生真面目な優等生の姉、恩師、友人たちが周囲にいて、ほっとする。これらの逆境があのコルネイおじさんを作ったのだなあ。
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