2014年11月2日日曜日

寡黙にして雄弁な東京国際映画祭の上映作品(2)「遺灰の顔」

イラク映画で、イラン・イラク戦争時のクルディスタンの村が舞台。
イスラム教徒のクルド人、キリスト教徒、それにヤズィーディー教徒が、同じ村に仲良く、とは言わずとも、ともかく一緒に住んでいたわけで、ラフィク・シャミの小説に描かれたシリアの村を思い起こさせた。
戦死者の遺体取り違え事件なのである。
黒こげになった遺体(観客には見せない)を巡って右往左往する男たちに対し、女性(特に母親)の行動は決然としている。



コメディー調だが、まさに「イスラム国」に直結する問題も垣間見え、苦い味が舌の上に残る。

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