2014年12月11日木曜日

昔のモスクワ

ロシア文化フェスティバルの映画は今回もウィークデイの昼間。
失礼しちゃうよなあ。

まあ、今日は無理して観に行ったのだけど、明日の「ヨーロッパの開放」は無理。
残念だが、恨むならロシア文化フェスティバルだ。
それと、長時間の鑑賞に、浜離宮朝日ホールは向いていない。
9月の映画の時、腰が辛くなったと、大いに懲りて、母は今回はやってこなかった。
それは正解だったかも。
いや、観た甲斐はそれなりにあるのだけれど、人に勧められるかと言うとねえ。

栗原小巻主演の「モスクワわが愛」"Москва, любовь моя"は40年前の日ソ合作映画だが、メロドラマで、森田健作ばりの青春とは何だ~系映画で、それに申し訳程度にヒロシマを混ぜたものという、あの時代に日ソ合作したという以外に価値があるのかはなはだ疑問、という代物だった。
栗原小巻は適当に老け顔なので、40年前のこの作品もたいして不自然には感じない・・・いや、勿論設定やストーリーの流れや演出には突っ込みどころ多くて困るのだが。

一番良かったのは、あの時代のモスクワの風景、それに大サービスでサマルカンドやソチまで観られることだが、いかんせん現代の視点で観るといろいろと不自然(強力なコネがない限りいくら才能があっても日本人でいきなりボリショイバレエ団に入るなんて無理、しかもあんな程度の実力でさ、とか、モスクワに行かせて~他の都市も観たい~という民謡収集を仕事とする怪しい日本人に天下のソ連政府がほいほい許可を出すかいね、とか)で、そこで描かれる人々の生活も残念ながらうそくさい。
社会主義リアリズムの時代の、リアリズムを取り去って、おもしろくなさ(突っ込みの楽しさを除く)だけが残ってしまった、残念で不思議な作品。

Москва, 1990 г

ノスタルジーを感じるといえば、原タマーラ先生がお変わりない様子でいらっしゃっていたのをおみかけした。



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