2015年3月8日日曜日

星の名前、アラビア語の謎

子どもの頃の疑問が解けたのだった!


小さい頃『星座 観察と伝説』を読んで夜空の星(東京郊外なので天の川も見えなかったのだけれど)に思いを馳せたものだった。星座の名前はギリシャ神話、星の名前はアラビア語由来が多いと知った。
「ヴェガとはアラビア語で落ちるわしという意味で」「アルタイル アラビア語で「飛ぶ鷲」という意味です。「アルデバランとはアラビア語の「ついてくる者」という意味だそうです」等々。
でも、鷲という共通の語があるはずのヴェガとアルタイルが全く違う言い方なのがすごく不思議だった。いったいアラビア語って?!
その後、アラビア語を実際に勉強しようと思ったのは、星のことはどこかにいって、イラン映画のクレジットを読むためにアラビア文字が読めたら役に立つんじゃないかと考えたからだったが…、ここへきてこんな本があることを知り、子どもの頃の疑問を解くべしと手に取ってみた。
→そういうことだったのか!疑問解決。嬉しい。
ではあるけれど、2章~5章の中心的な説明ではアラビア語の表記が殆ど出てこないので、読んでいて何だか消化不良になった気分だったのも確か(ずっと読み進めると6章で表になって出てくる)。
そういう構成なので仕方ないが最初から示してほしかった気が。
あと横書きの方が理解するには助かったと思う。
世界史に疎いので、アラビアの天文学の歴史の概説はありがたかった。
アラビア語が星の名前に採用されたものとともに、アラビア語が採用されなかった星のアラビア名(例えばぎょしゃ座のカペラ←アル・アイユーク)も詳しく解説してあるのが素晴らしい。

全天3位の明るさの恒星ケンタウルス座α星が「リジル・ケンタウルス」と書かれていて、あれ?こういう名前だったのか?全然覚えていなかったわ、と思って『星座 観察と伝説』を読み直したら、こちらでは「リギルケント」と書いてあった。ああ、これもなるほど、なのでした。

同著者の『わかってきた星座神話の起源』シリーズも読みたいな。

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