午後、と言ってもとっぷり暮れてしまった。
予約不要入場無料。
茶菓付き。
たっぷりお話を聞き、「トルストイのワルツ」やクレズマー音楽を聴き、レフ・トルストイやソフィヤ夫人の映像を観て、グルジアワインの試飲まで。
アレクサンドル・アレクサンドロフさんというペテルブルグの若き研究所員はエゴール・チトフ風。
レフ・トルストイの死の前後の、ロシア国内の新聞・雑誌・電報の情報を集めて分析した論文を書いて評判だとか。
どなたか邦訳をお願いします。
いくらでも話し足りない趣きのババエヴァさん。最後に紹介してくださった『トルストイ事典』『トルストイと同時代人』はロシアであっという間に売れてしまったと言うだけあって重宝しそうだった。これも邦訳が欲しい・・・。
あまりお話しする時間のなかったアメリカの研究者のメジボフスカヤさん。アメリカの文豪や思想家・哲学者らとレフ・トルストイというのも確かにおもしろいテーマだ。
数年前に読んだ中村喜和先生の『武器を焼け――ロシアの平和主義者たちの軌跡』を思い出す。
フォーラム受付にいた、ロシア文豪マトリョーシカ。
年代の新しい順で、アントン・チェーホフ>フョードル・ドストエフスキー>レフ・トルストイ>アレクサンドル・ゲルツェン>イヴァン・トゥルゲーネフでした。
意外と会場いっぱいに混んでいましたが、年齢層はかなり高かった。
最後の会場からの質問はなかなかおもしろかったです。
アレクサンドロフさんに対して「映画「終着駅」に描かれているトルストイらについてはいかがか?」
「観ていない(ということは、ロシアではこの映画は未公開なのか?)が、聞いたところによるとベストではないということだ。ソ連映画のゲラシーモフ作品がお薦め」というお答えでした。
ババエヴァさんに対して「今のロシアでトルストイ作品はどのように読まれているのか」
実際に教えていらっしゃる生徒さんたちへのアンケートに基づくお答が興味深かった。
9年生から10年生になるお休み中の課題で『戦争と平和』を読むことというのがある(10年生の文学の授業で扱う)ので、この時期の最大の悩みごとと言うと『戦争と平和』ということになる、負担だし作品そのものは好きではない、という生徒が多いが、必修から外すべきではないという人が多い。
それはやっぱりロシアの精神、ロシアの文学を体現するものだから。
若い時に自国の文学をちゃんと読んでいないとなあ…。
激しく後悔する。
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