2011年10月14日金曜日

爾来

3時間弱があっという間だった。
私の映画鑑賞史は、「アンダーグラウンド」前と「アンダーグラウンド」後に画期される。
メルクマールとなる“それ”から、15年が経っていたとは。
マルコ役のミキ・マノイロヴィチ、チョールヌィ(セルビア語ではツェルヌィ?)役のラザル・リストヴスキ、ナタリヤ役のミリヤナ・ヨコヴィチとも、若い!
ラストはやはり泣いた。
メセチナ「月光」(←「月」メセチ)、とあのブラスバンドの狂乱の響き、どうぞこの耳から去らないで。
やはりクストリッツァの最高傑作だ。
パラジャーノフが嫌いな人は楽しめないかもしれないが。

さすがに15年ぶりだと忘れていることも多くて、地下活動の場でサッカーシーンなど、すっかり忘れていた。
絶対DVD(ブルーレイでもいいが)を出すべき、サントラも欲しい。
(というので、早速注文してしまった、サントラCD。)

15年前の96年当時では、旧ユーゴスラヴィアの紛争は、未だほぼリアルタイムのものとして感じられ、その意味でこの作品の映像は生々しく酷くグロテスクであり過ぎた。
無論クストリッツァも、他の製作者たちも、今でなければと感じて、魂を込めて作り上げたのだろう。
(それにしては、まともじゃないというか、生まじめな人たちからは拒絶される、軽い一面も持つのが、難儀なところ・・・そこを“許せるか”どうか。)

その作品を今観なおす。
非常に感慨深かった。
泣いた。
ほんとなら、セルビアのユーロ2012出場を祝って観たかった。

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