2011年10月30日日曜日

ゆりだす

トミスクは雪。
トミ・トムスクとディナモ・モスクワは現在0-2.
ですが、グラナトがカード2枚で退場し、ディナモは10人に。

ユーロスペースでの「百合子、ダスヴィダーニャ」。
意外と混んでいました。
衣装はすてきだった。
百合子役と北村せい役の女優の大根ぶりがちょっと酷い。学芸会か!
湯浅芳子、中條(後の宮本)百合子、野上弥生子を演じる女優たちがいずれも似た雰囲気。
中條百合子は、究極のお嬢様作家であったので、育ちのよさと知性を備えたところを醸し出してほしかったが・・・。
芳子・百合子の類まれなる才能がぶつかりあって高め合う熱情をもっともっと感じたくもあったけれど。

当時の日本文学についてどうこうというわけではなく、無論コミュニズム云々の思想性についてはほぼ無視し(しかしクレジットには日本共産党が協力とあった)、かといって女性同士の性愛について大胆表現!というのでもない。

とはいえ、この映画のおかげで(きっと)、絶版だった『百合子、ダスヴィダーニャ』の改定新版がこのたび刊行されるというのだから、それだけでもこの映画の意義は充分にあったというべきじゃないか。
公開初日に間に合えばもっとよかったけれど。
数年前の小林多喜二ブームは一過性に終わったようだけれど、そんなのでもいいから宮本百合子ブームがあってもいいだろうし、湯浅芳子のレトロスペクティヴが企画されてもよろしいのではないだろうかと、考えるわけです。

“ゆりだす”っていうのは、『百合子、ダスヴィダーニャ』の略ですね。
舞台挨拶に登場した文学の先生が口にされていました。

野上弥生子の家があんな豪邸だったとは。
鳩山会館みたいだ。

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