いい本だ。
上司(職場のトップ)が控えめに薦めていた本。
「なんで裁判官はあんなとんでもない判決を書けるのだろうか?」と思うことがしばしばあったが、判決にしろ決定にしろ、政治的な色合いがない事件に関しては真っ当な判断をして当たり前、そうでなければ…という世界。
(それでも世の中からずれていることもあるわけだが。)
まともな裁判官がすごく苦労していること、それを冷静に淡々と語っているのが感動的だ。
書かれている内容は、音に聞いてはいたもののなかなかにセンセーショナルで、しかしそこは裁判官、冷静で説得的でわかりやすく書いてあると思う(元々が講演録であるからかもしれない)。
参考文献・引用文献
◆序章 日本国憲法と裁判官
『長沼事件・平賀書簡 35年目の証言』日本評論社2009年刊
全国裁判官懇話会『自立する葦(CD-ROM付)』
◆日本国憲法の平和条項と裁判官(石松竹雄)
小野松治『日暮れて道なお遠し』1989年刊 蚕糸試験場勤務。石松と同年兵だった。
臘山政道編『新憲法講座』政治教育協会1946年11月刊 第1巻「第4章戦争の放棄」第3節「世界史的な意味」横田喜三郎
青法協裁判官部会『民事実務の研究』『刑事実務の研究』日本評論社
◆日本国憲法と裁判官の生き方(安倍晴彦)
昇給・任地・職務等で差別的扱いを受けていた裁判官が詠んだと云われている狂歌
(いわゆる「しぶしぶの歌」)
支部支部と(渋々と) 支部から支部へ 支部めぐり 支部(四分)の虫にも五分の魂
安倍晴彦『犬になれなかった裁判官』
(読みかけ且つ書きかけ)
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