(モスクワのクレムリン内の教会堂内部はもちろん撮影禁止です。)
修道士の棺が安置してあります。
自分で作っておくそうです。
(といっても、遺骨は入っていない。)
正教の礼拝は立って行うので、礼拝堂内に参列者用の椅子は一切ありません。
信者たちはイコンに深く頭を下げ(地につくほど下げる。膝を曲げずともそれをしてしまう姿に驚愕)、ろうそくを捧げます。
ところで、ちょっと、というか、だいぶ驚いたことに、モスクワの町の中ではなかなか会えなかった御方にここで会えました。
そっとしておいてくれって感じでしょうか。
それから、お写真を撮るのは控えたのですが、この修道院を出たところ(ウスペンスキエ門の前)で、黒髪のいかにも東洋人風の顔立ちの修道士の方がいらっしゃったのでした。
あら、もしかしたら、と思っていると、先方もおや?と思ってこちらを窺っている様子。
そちらから話しかけてくださったのですが、やはり日本人の修道士なのでした。
かなりお若い方です。
普段はお茶の水のニコライ堂にいらっしゃるのですが、この夏「やはり正教の本場に」ということで、このトローイツェ・セールギエフ修道院に修道に来られていたとのこと。
しかも、「二日後には帰国する」という絶妙のタイミングで、お会いすることができたのでした。
おそらく充実した修道生活を送られたのでしょう。
とてもいいお顔をしていらっしゃいました。
それでも、日本語がそろそろ懐かしくなられていたのかもしれません。
かなり多弁でした。
「生きた教会は、ここにあるのです」と力説し、「どうぞ、ほんとうの正教会をご覧になって行ってください」と薦めてくださいました。
(こちらはもう修道院のお参りを済ませてきたところだったのですが。)
先生(と、正教の聖職者にもそう呼びかけるのかどうか存じませんが)、どうもありがとうございました。
この地でこのようなありがたき出会いを用意してくださった尊きお方にも、感謝とお礼を捧げます。
短いながら、すばらしい訪問になりました。
君にもあえて嬉しかった。
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