やっぱり文学者とサッカーにしようかしら?
単純に、実生活でサッカーとどう関わっていたかとか文学作品の中にどのようにサッカーが表れているのかとかを、考察研究するのではなく、単にメモ書きするだけです。
ウラジーミル・ナボコフ『プニン』より
主人公プニンが職場の大学のホールで観たソ連の記録映画の中にサッカーの試合が出てくる。
記録映画は1940年代後半に作られ、プニンがそれを観ているのは1953年という設定だ。
「8000人のサッカーファンがFCトルペドとFCディナモの試合を見守っていた。」
それだけ。
戦争直後のモスクワ。
名門同士トルペド・モスクワ対ディナモ・モスクワの試合。
場所はディナモスタジアムだろうか?
オレーシャとかエレンブルグならサッカーネタはいっぱい出てきそうだけれど、サッカーと一見縁がなさそうなナボコフなので、おやっと思ったわけです。
ナボコフが嗜んでいたのはサッカーではなくてクリケットかなんかだろう。
しかし、この『プニン』で、主人公はサッカーボールを買う。
別れた妻のもとで育った息子へのプレゼントとして。
「いや、いや、ちがいます」…「わたしが欲しいのはそんな卵型のものや、魚雷のようなものなんかじゃありません。単なるフットボールの球なんです。まるい!」
アメリカの田舎町のスポーツ用品店において、フットボールというと、ア式ではなくラ式であったらしい。
『プニン』
ウラジーミル・ナボコフ作
大橋吉之輔訳
文遊社2012年刊(1971年新潮社で出されたものを再発行している)
追記:2014年10月1日
拙ブログ中の「作家とサッカー」シリーズ、その第一回はウラジーミル・ナボコフ教授だったのだ。http://kirakocma.blogspot.jp/2013/01/blog-post_18.html ナボコフは英国贔屓のサッカー好きなのだ。『孤高の守護神』にも出てくるが。この小説にもサッカーネタが出てくるよ、ということを書きました。
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