2013年1月26日土曜日

アラニヤを巡る憶測

ロシアプレミアリーグの冬の移籍情報では、これまでのところアラニヤ・ウラジカフカスが積極的に選手を入れているようだ。

Ренан Брессан
 Беларусь
 П БАТЭ (Беларусь)

Огнен Враньеш
 Босния
 З Краснодар (Краснодар)

Сослан Джанаев
 Россия
 В Терек (Грозный)

Георгий Чантурия
 Грузия
 Н Витесс (Голландия)

Георгий Габулов
 Россия
 П Анжи (Махачкала)

Велинтон
 Бразилия
 З Фламенго (Бразилия)

これらをみると、アンジみたいに惜しげもなく大金をつぎ込んで大物を獲得というわけではないけれど、地味にいろいろ手をまわしているという印象を受ける。

アラニヤはヴォルガやクルィリヤと共にリーグ戦で下位に低迷し、率直に言えば残留争いの真っただ中にいる。
カフカースの他のクラブ、アンジやテレクが共和国政権と(およびロシアの政権とも)結びつき、政策的に降格することがないような計らいを受けているだろう、などと半ば公然と言われているのに対し、アラニヤはこれまでのところ、所謂「ヨーヨークラブ」のままだったのだけれど。
ここに来て、社長兼監督がヴァレリー・ガザエフさんなのだ。
ツェスカの監督をスルツキーさんに譲るときには「心労のため」と言っていた割には、その後も精力的にサッカーの現場に関わっているエネルギッシュなおじさまであり、ロシア代表の監督だったこともあるし、ツェスカではリーグ優勝、UEFAカップ優勝など実績も十分、そんなガザエフさんを抱えるアラニヤは、何か企んでいませんか??

中でも、"Объединенный чемпионат по футболу"(サッカー統一リーグ)という非営利団体(автономной некоммерческой организации )の代表に就任したというニュースが昨年末にあった。
Валерий Газзаев возглавил оргкомитет чемпионата СНГ

ソ連邦解体後、サッカーリーグも各国ばらばらに行うようになっているけれど、(ここでは政治経済の統合の動きはともかく置いておく、まあいろいろと無関係ではありえないが)、現在の各リーグのトップチームで「CIS統一リーグ」なるものを作ろうという、リーグ再統合の動きの一環だろう。
というより、一歩も二歩も話が前進したということかもしれない。

ロシアの地方都市のクラブのファンである私としては、これは全くありがたくない情報だ。
統一リーグに加盟するのが予定されているのはモスクワのクラブ(多すぎ)、ペテルブルグ(ゼニットのみだろう)、それに政策的にロシア内共和国の強化指定的な例のクラブたちであり、ロシア共和国の地方都市はあっさり切り捨てられるだろうことは明らかだ。
すごく嫌な感じ。
でもここまではいずれにしろ他国のことだから結局はその国の人が決めたようにしかならないから文句を言ってもしかたない。
が、「統一リーグ」のありようとして問題なのは、ロシア内部でモスクワ偏重なのと同様に、CIS圏内で絶対的にロシア偏重になるだろうということだ。
例えばウクライナ。(最大でロシアと同数。とするとこの二つの国だけで現ベラルーシトップリーグのクラブ数に達してしまうだろう。)
キエフ、ドネツク、ハリコフ、東ばっかりにならないか?

CISカップが従来の「各リーグの勝者のカップ戦」という路線を守ることができなかった(ロシアのわがままが大きかったのではないか)というのに、統一リーグなんて現実化するのだろうか?
と大いに怪しんでいる。

そう、私は統一リーグ戦よりも、統一カップ戦の方が観たい。

以上の記述の根拠はさしてなく、大部分は憶測と偏見に満ちています。

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