2014年3月13日木曜日

ガーリーで、最高に魅惑的なチェコと言ったら

「女の子映画の決定版」というフレーズが今でも大有効、とにかく元気でアナーキーな女の子が暴れまわる「ひなぎく」は新鮮で素晴らしかった。

昨日岩波ホールで、「ひなぎく」のチラシを見つけ、おお再上映か!と喜んだのだった。
5月10日~5月30日 イメージ・フォーラム

ただ、イジー・バルタとの抱き合わせなのだ。
バルタも悪くないが、ヒティロヴァーはヒティロヴァーとして観たいわけで。

なんて思いながら、友人たちに知らせるつもりでいたところ、思いがけない悲報。

亡くなったのだと。
ヒティロヴァーが。
享年85歳。
主よ、彼女の魂に永遠の平和を。

そうか、「ひなぎく」を観たのは吉祥寺バウスシアターだ。
バウスももうすぐお亡くなりになる・・・。

当時、チェコ映画を日本に紹介されていたのは粕三平さんくまがいまきさんご夫妻で、くまがいさんは「アデラ!」の解説でリプスキーの映画に出てくる仕掛けがやたら大げさでだけど実用面では全く役立たない装置について「何かに似ていると思ったら人間に似ているんだ、しかも人間一般ではなくて男の人に」と書かれていて(正確な引用ではない)、私は「いやいや、くまがいさん、リプスキー作品中のその役に立たない愛すべき装置たちが似ているのは男性一般ではなくて、あなたが愛してやまない男性に似ているのではないですか?」と思ったものである。
前置きが長くなってしまったが、そして粕三平さんが愛してやまなかった奥さまは、きっとヒティロヴァーに似ているところが多々あったと私は思う。

ヒティロヴァーは明らかに、素敵に闘争するキュートな女の子であり続けた。
ひなぎく公式フェイスブックに、1980年代に「「チェコ映画の現在」「ユーモアと影の美学」の上映会の時にいただいたヒティロヴァー監督の言葉」が掲載されている。

とにもかくにも、チェコにヒティロヴァーあり、であった。

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