2012年6月1日金曜日

分厚い本を読んでいた

昨日、お茶の時間に上司(職場のトップ)が、
「あなたは昨年、たぶんロシア人が書いた厚い本を読んでいましたね」
と話しかけてきた。

そう。
私はお茶の時間に読書することもあるのだが、昨日『おやじがき』を手にしていなくてよかったな。

そういえば、別のもっとずっと若い上司にも
「あの分厚い本は読んじゃいましたか?」
とこれまで度々尋ねられた。

その、上司たちが気になっている、«昨年読んでいた分厚い本と»いうのは、おそらく『囁きと密告』上下二巻のことだろう。
書いたのはロシア人ではないが。

あと、『スターリンの子供たち』も、分厚くて、その手の本だ。
これも長々と読んでいた。
(これもロシア人ではなく欧米人によるものだ。)

最近読んだもので、ソ連人が書いた分厚い本というと、グロスマンの『人生と運命』全3巻がある。
グロスマンはジャーナリストだが、これは小説であって、ルポルタージュの類ではない。

これらは読み応えのあるすばらしい本であるのは間違いない。
が、これらにも増して、私は『モスクワの孤独』を推す。
私の中では、この本こそ、ソ連の中の、いわゆる異論派の人たちについて書かれたものを読む、その先陣となった記念碑的な作品なのだ。
書いたのは日本人だ。

ロシア絡みでなかったら、酒井啓子編『アラブ大変動を読む』がよかった。

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