2012年6月10日日曜日

やっぱりチェコが好き

うちのスメタナ好きの老猫の具合があまりよくない。
食べては吐く、食べては吐く、で、ころころだったはずが、おなかがぺったんこになってきた。
そして、歩く時よろめく。
ただ、食欲はある。
ベッドに上がって来て寄り添って一緒に寝ている。

今日はその同居猫が好きなスメタナの中でも、屈指の人気曲であるオペラ「売られた花嫁」序曲を聴きに行った。

同行者はスメタナの曲と言うと、いつのまにかスメタナ=ブルタヴァと思い込んでいた。

今日のコンサートの演目は
ベドジフ・スメタナ オペラ「売られた花嫁」序曲
ヨハネス・ブラームス ピアノコンツェルト第1番 二短調 op.15
レオシュ・ヤナーチェク シンフォニエッタ

村上春樹の『1Q84』によって、ヤナーチェクの「シンフォニエッタ」の知名度が上がっていたとは知らなかった。

村上春樹はロシアでも大人気で、モスクワやペテルブルグの書店にも平積みになっている。
特に『1Q84』は目立つ所に置いてあるようだ。
が、私は村上春樹は全然読んだことがなくて、ロシア人から村上春樹の話題をされると困るなと思ってしまっている。
サッカーが好きでロシアリーグの試合をよく見ている、というと、ツェスカ・モスクワが好きなのかと誤解されるのと似たような困惑が沸き上がってくるのだ。

スメタナとヤナーチェクに挟まれたブラームスの曲は、美しいけれどなにとなく単調で普通のクラシック曲だと感じられ、未明のサッカー観戦で寝不足の我が身には辛いかと思われたけれども、何とか睡眠学習にはならずに聴けた。

シンフォニエッタは素敵な曲だった。
こういう曲を聴いているとどことなく血が騒ぐのはなぜなのだろうか。
ブルノの町にも、チェコ自体にも、私は一度も行ったことはない。
が、町の中をそぞろ歩きしているような気分だ。
『屋根裏プラハ』ならぬ、『屋根裏ブルノ』を手にしながら。

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