英米法を履修したのはずっと前のことで、そのときはとてもおもしろく学んだ記憶がある。
日本法は周知の通り大陸法系なので、英米法はその発想からして新鮮で、戸惑いつつも、これまで知らなかったことに触れるのが楽しかった。
『アメリカが劣化した本当の理由』は、タイトルだけからするとなんかいい加減な印象を持つかもしれない。
が、これはアメリカの憲法史概説なのだ。
いやあ、だいぶ忘れてしまっていた。
というより、私が履修したのは英米法のごく基礎的なところだったから、アメリカ憲法についてはそもそもあまり突っ込んで授業で扱っていなかったのかもしれない。
その後、仕事上その他で独学したこともなきにしもあらず、であったが、この本の大部分の記載に新鮮な驚きを覚えた。まるで今まで一回も習ってこなかったことのような。
一票の格差がものすごいことになっている、というのは知っていた。
それだけでなく、準州(というより非州地域という言い方がこの本ではされている)においては、参政権をはじめとする憲法上の権利が保障されていないという事実には唖然とする。
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