2011年6月19日日曜日

人生で一番暇だったころの回想

私は大学へは推薦入学だったので、1月末に進学が決まってから、4月に入学するまで、「暇な時間」があったのです。
きっと人生で今が一番暇なんだろうなあ、と自覚もしていました。
でも周りはまだ受験の真っ最中なので、派手に喜んでばかりもいられず、映画を観たり、読書したり、こっそり年下の子と会ったりしていました。

真っ先に読んだのが、渡辺洋三先生の『法とは何か』
人生で初めて、真面目にノートを取りながら。
そのノートも捨てていないはずで、探せばどこかから出てくるでしょう。
「法の精神とは一言でいえば、正義である。」
なんていうところに線をひいたりしている。

その渡辺洋三先生の追悼論集『日本社会と法律学―歴史、現状、展望』(分厚い!14,700円もする!)を、上司が職場に持ってきていました。
目次をぱらぱら捲っていたら、「もっと「たてパスを」―渡辺先生の声が聞こえる」というタイトルが目に入りました。
書かれたのは小森田秋夫先生。
あの『ロシアの陪審裁判』を書かれ、ロシア・中東欧法のオーソリティーの。
これによれば、渡辺先生は若い頃サッカー選手だったとのこと。
(学生のスポーツと言えば野球が圧倒的だったはず、渡辺先生は早稲田ではないけれど「ア式蹴球」当時でしょうね。)
渡辺先生が世代間の「たてパス」の重要性を強調されていたこと、小森田先生が「自分の専門分野で「たてパス」が通らない、そもそもパスを渡すべき若い選手たちの姿が見当たらす、「イレヴン」が成り立たなくなっていることに愕然とする」と書かれていることに、我が上司がこの重たい本をわざわざ持ってきてくださったことに、ひりひりと痛い感覚に陥るのです。
そんなに人材は枯渇しているのだろうか…?

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