ファンタスチカ・オデッサに書くべき旅行記がさっぱり進まないでいるが、そのうちエカテリーナ宮殿の庭園で聖歌隊の歌に遭遇するのです。(動画あり)(予定)
「情熱の日」音楽祭2012「ロシアの祭典」は、思い立った時にはすでにチケットがかなり売り切れていたのですが、知名度の低さのせいでしょうか、カペラ・サンクトペテルブルクやモスクワ大司教座合唱団は残っていたのです。
凄い!ロシアの教会音楽が聴ける!
と、入手して、今日それに行ってきました。
私はこの音楽祭に行くのは初めてだったので、勝手がわからないことが多く、企画がどうなっているのか目当ての公演のの探し方はどうなのかなどの要領が、ほんとに不明ばかりで、右往左往しました。
今日にしても、映画「チャイコフスキー」の整理券は入手しそこない、すごすご帰ってくる羽目になりました。
まあ、そのおかげでクルィリヤの試合は観ることができるわけだが。
カペラ・サンクトペテルブルクは、音楽祭のチラシの紹介によれば、
「1479年に皇帝イヴァン3世がモスクワに設立した世俗合唱団が起源」
おお、500年の歴史だ。
グリンカやバラキレフも指揮をしていたことがあるとのこと。
プログラムの前半は正教会の聖歌、後半が民謡。
いろいろ想像していたのと違ったのだけれど、それはまず会場で、そうか、コンサートホールじゃないのか、と入るまで知りませんでした。
会議場みたいなところです。
なので、教会内で聴くほど響きがよいというわけではありませんでした。
合唱団の方たちの衣装も、厳めしくもなく、(民族合唱団によくあるような)派手派手でもなく。
まあ年配の方が多いのですが、若い人もいて、男女が互い違いに並ぶスタイルで、声のパートごとに固まるわけではないんだ、ということも新鮮でした。
ロシア音楽というと、グリンカ、チャイコフスキー、ムソルグスキー、ボロディン、リムスキー=コルサコフ、グラズノフ、ストラヴィンスキー、プロコフィエフ、ショスタコーヴィチ、ラフマニノフ、シュニトケ、グバイドゥーリナ・・・と、作曲家が綺羅星のごとく連なっているのですが、本来ロシアは歌う民族であり、教会では楽器を使わない(鐘は別として)歌の国であったのだ、と感じ入ってくる。
ボルトニャンスキー
合唱協奏曲第3番«主よ、御力により帝は楽しまん»
Концерт №3 для хора "Господи, силою Твоею возвеселится царь"
アルハンゲリスキー
「幸いなるかな」
Блажен разумеваяй
チェスノコフ
「我が祈りが叶わんことを」
Да исправится молитва моя
チェスノコフ
「神は我らと共に」
С нами Бог
これが最も聖歌らしい曲だった。
作曲者不明(A.ノーヴィコフ編曲)
「ああ、我が広き草原よ」
Уж ты поле моё
いつもiPodで聴いているロシア民謡の中にある曲だ。
民謡組曲
M.クリーモフ編曲
Сюита из наподных песни
作曲者不明(A.フリャルコーフスキイ編曲)
「カリンカ」
Калинка
おもしろい編曲だった(転調する)。
作曲者不明(V.ブーリン編曲)
「栄えある湖 聖なるバイカル」
Славное море, священный Байкал
ロシアの歌というと、シャリャーピンをはじめとして、男性の太い低い歌手が、まず頭に浮かぶが、ここまでソロを歌う男性歌手はテノールで、ここではじめて
作曲者不明(V.ブーリン編曲)
「広い草原の上空には」
Над полями, да над чистыми
この曲のみ、楽器付き(タンバリン、鈴等)。
アンコール曲
民謡「バールィニャ(奥様小唄)」作曲者不明
"Барыня"
既に書いたように、会場の問題で、教会堂やコンサートホールのような響きというわけにはいかなかったけれど、ロシアの教会音楽や民謡が聴ける貴重な機会で、またまた心がロシアに飛びそうになります。
今年は行けないだろうけれど…。
さて、コンサート後、展示ホールには特別アンバサダーがいらっしゃていまして、皆にサービスに勤しんでいました。
この音楽祭のチラシやポスターの絵を担当しているのはチェコのイラストレーター、イジー・ボトルバさんです。
(チャイコフスキーとロシア音楽展の5会場を巡ると、ボルトバさんのイラスト入りエコバックが獲得できます。)
イジー・ボトルバさんが描いた、特別アンバサダーのチェブラーシカ(とゲーナ)のコラボグッズは、展示ホールの売店でしか手に入らないようです。
これがなかなか味わい深い。
「いつもとちがう、チェブラーシカ」と書かれていましたが、そう。
日本で流布しているチェブラーシカは、もちろんカチャーノフのパペットアニメーション(シュヴァルツマンさんが作画した)を元にしたものですね。
2010年に制作した中村監督作品も含めて。
こんな風な→
(これは昨年秋の吉祥寺駅ビルでフェアをやっていた東京羊羹の売り場。チェブだらけ。)
このスタイルのチェブラーシカが日本ではほぼ画一的に出回っていて、私もカチャーノフは大好きなので、このチェブラーシカも大好きですが、佐藤千登勢先生がユーラシア・ブックレット『チェブラーシカ』の中で指摘されているように、ウスペンスキーさん原作の物語のチェブラーシカ(とゲーナ)はいろいろな画家が二次元化しています。
なので、「ええー、これがチェブ~?!」というようなのが、ロシアではしばしば出回っています。
ボトルバさんのチェブは、そんなロシアで出会うチェブラーシカの類なのです。
どんな?って思った方は、是非会場の足を運んで実際にご覧になってください。
クリアファイル・タオル(眼鏡ふきのような生地)・一筆箋・コーヒー・タンブラーなどがありますが、私はポスターが欲しかった。
立体パズル、中国製ですが、このイサーク聖堂と、ヴァシリー・ブラジェンヌィと、スパスカヤ塔がありました。
食事をして、「熱狂のドロップス」をダスターチしました。
マトリョーシカのポーチ付き。“非売品”と書いてあるけれど、普通のサクマのドロップ缶です。
結構な人気です。
(ファミリーマートは朝の段階で今日の分がなくなっていました。)
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