2012年9月15日土曜日

サフラン・キッチンの柘榴のスープ

なんでそんなに料理に時間がかかるのだろう?
というのが、本日初日だった映画「イラン式料理本」についての、最初の印象だ。

イランの男性たちは確かに(ザーラが指摘するように)“女の仕事を見下し過小評価する”が、プログラムに掲載されたレシピをみると、そんなに何時間もかかる料理のようにも思えないのだが。
レザが「要領よくあればそんなにかからないはず」というようなことを口走り、それはそれで失礼な話だが、イランの女性対が手早くちゃっちゃっと済ませて、というつもりで料理をしていないのも事実ではないか。

これはイラン国内では上映許可でないでしょうね。
監督の身近な女性たちが料理を作る様子を撮ったドキュメンタリーだけれど、家庭によっては男性が一切関わらないし、女性は文句や皮肉をばしばし言っており、但しそれはごく私的なもので、公然とした異議申し立てにはなっていない。「だから何?闘えっていうの?変わらないでしょ、どうせ」という立場に落ち着いている。

作られるお料理は美味しそうではあるのだけれど、“イランの美味しいお料理のレシピ”を紹介するものではないので、台所と食堂(絨毯の上にマットを敷き、床の上で食べている家庭と、テーブルに料理を並べて食べる家庭がある)しか映らないのが少々息苦しい。
どんな材料で料理が作られるのか?という点から言えば、お買いものの場面があったらよかったかもしれない。
(女性たちによっては買い物のことに言及していたが、この作品では料理にかかった時間に買い物の時間はカウントしていない。)

初日プレゼントは、
ISTAKというイランのノンアルコールビールです。
味はどんなだろう?

イランには行きたいなあと思っているのだけれど、
「家庭料理は絶品なのに、レストランは不味い」
というまことしやかな話を聞くと、イラン旅行の決断が鈍ってしまう。


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