2012年9月23日日曜日

ブラティスラヴァに行く

前回の「遠征」からもう2年経っていたのか。
千葉市美術館までさすがに遠い。
東京駅から1時間、千葉駅からはモノレールに乗らず歩いて行った。

ブラティスラヴァ世界絵本原画展ー広がる絵本のかたちー


ブラティスラヴァ世界絵本原画コンクール、その2011年の受賞作(第1部)と、参加した日本作家の作品(第2部)、スロヴァキアの画家の作品(第3部)、日本の仕掛け絵本(第4部)という構成だった。

グランプリは韓国のチョ・ウンヨン『はしれ、トト』で、初めて電子ブック体験をした(会場にあったので)。
電子ブックで観るにはおもしろかった。
しかし、金のりんご賞をとった別の作品の方が私の好みではあった。
(私の趣味はコンサバなので、競馬が題材というのがまず敬遠材料だ。)

気に入った作品(未刊のものは日本で刊行されてほしい!)
★『サプライズ』ジャニク・コアト(フランス)
 一切文章のない純粋な絵本。
★『わたしのカバ』ジャニク・コアト(フランス)
 対照語(例「透明な」「不透明な」)を“無表情なカバ”の絵で表情豊かに表現していて楽しい!フランス語の単語を覚えるのにもよいかもしれない。
★『もしわたしが市長になれたら』『波がはこんだ七つのびん』ラーシーン・ヘイリーエ(イラン)
 いかにもイランの画家らしいタッチ。前者はシリーズ本なので、他の本も観たい。
『もりのねこ』あべ弘士(日本)小峰書店
 いい話だ。特にこれからの季節向け。
★ドゥシャン・カーライ、ヤナ・キセロヴァー=シチェコヴァー、ペテル・ウフナール、ダーヴィト・ウルスィーニの『千一夜物語』シリーズ
(『千夜一夜物語』という表記になっていましたが、私の考えで表記を変えています。)
 アラビアやペルシャの細密画を意識しているせいか、それぞれ個性的な画家たちなのに絵のトーンが同じようで、よく言えば統一感があり、敢えて言えば似すぎている気もする。

*子ども審査員賞をとった『くつやのねこ』いまいあやの(日本)BL出版
*日本で既に出版されている『ニコとねずみのすてきなせかい』ヨッヘン・シュトゥーアマン(ドイツ)フレーベル館
*『なまいきネコ』ファブリシオ・ベンデン=ブロエク(メキシコ)
など、ネコの本が多かった。

『千一夜物語』やイソップなど、昔話を題材にしているものが目立った。
(『くつやのねこ』も『長靴をはいた猫』の翻案だ。)

当然ながらコンピューター・グラフィックスの作品が非常に多い。

スラヴ圏の画家が前回に比べると随分減った。
イランは相変わらず強い。

先日のマリー・ローランサン展も、昨日のブラティスラヴァ絵本原画展も、元クラスメイトからチケットをいただいた。
謝謝!!

何せ千葉は遠いので、行き帰りたっぷり読書ができた。
(眠くもなる。)
帰宅するとすっかり夜になっており、ゆっくり食事などして、気がつくとヴォルガの試合はとっくに始まっていたのだった。

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