2011年11月23日水曜日

アレンスキー愛

10月刊行のユーラシアブックレットのうち、『ロシアの人口問題』と『アレンスキー 忘れられた天才い作曲家』を走り読み。
高橋健一郎先生の『アレンスキー』は、この夭逝の天才作曲家への愛がいっぱい!
欠点や批判を紹介しながらも、「でもね」という調子でフォローを入れている。
クラシックにあまり詳しくない私のようなほんのちょっと関心を持ったライトな層にぴったりなコンパクトなガイド。
第1章 生涯
第2章 ロシア音楽史におけるアレンスキーの位置
第3章 作品
第4章 忘却と復活
と、構成がよい。
コラムに描かれたレフ・トルストイとの交流、息子のパーヴェルとエイゼンシュテインとの接点、ともに興味深く読めました。

ユーラシア・ブックレット、かくあれかしと言いたくなるような、とても魅力的なブックレット。
なのだけれど、ページによって余白が大きいのがちょっと気になりました。
勿体ないというか。
このスペースに、何か写真とか地図とか図表とかを載せていただけていたら、更によかったのになあ。

アレンスキー、天才にありがちな、しょうのない人だったんだなー。
でも人の縁には恵まれたと言えるのでは。

高橋先生は、『ロシア人作曲家~ロシア・ピアノ音楽を開花させた作曲家達~』もヤマハから刊行されました。
楽譜+解説。
リャードフ、タネーエフ、アレンスキー、グラズノフ。

リャードフは井上幸義先生のNHKラジオ講座のテーマ音楽で使われていたはず。

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