体調が今一つだけれど、レスコフに続いて、岩波文庫のソログープの短編集を読見終えた。
ソログープは『ロシアのクリスマス物語』収録の『雪娘』を読んだだけだと思う。
今回読んだのは『かくれんぼ・毒の園他5篇』。
幻想と現実の交錯、デカダン、難解な耽美主義かと思うと、今まで手に取るのがためらわれていたのだが、汚れなき子ども、あるいはごく平凡に生きている小人物たちの不条理な死や破滅(いや、作家としてはそれは全然不条理ではないのだろうか)を描く作品が多い中でもちょっとハートウォーミングな話(『白い母』)もある。昇は「厭世主義」を強調しているわけだが、それでも現代ロシア作家のソローキンやペレーヴィンの陰惨さに比べれば何のことはなく、普通に読めて、ほっとした。
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