2010年12月11日土曜日

Сашина любовь(サーシャの愛)

黒田龍之助先生に教わって、今でも印象に残っていることは、もちろんたくさんあるのだが、イントネーションのレッスン(というか特訓)を受けていた時、
「ロシア語の平叙文のイントネーションは難しいのだけど、それはなかなか上手くできているよ。疑問文もいいよ。あとは感嘆文がちょっと平板。感動しているように聞こえないから、恥ずかしがらずにめりはりつけてね」
と言われたこと。

とか、いろいろ思い出す。
新作『ロシア語の余白』を読んでいると。

ロシア語を勉強し始めようとしている人に向くかどうかはわからないけれど、ひととおりロシア語文法を勉強して、ロシア語の映画や演劇を観るのが好きで、趣味でロシア語のサイトを眺めるのが好きという、私みたいな道楽者には、とっても楽しい一冊だ。
アンドレイくんやコースチャくんも登場。

今すぐ、Ыろはに集まって、
「『12の椅子』にはキューバ映画もあるんですよ、しかも巨匠アレアが監督しているんですよ。キューバのオスタップ・ベンデル、ラストで草野球に入るんですけど」
「授業でангличанинの格変化を習った時には、こんな変化、実際使うんだろうか?と思ったものでしたけど、サッカー記事を眺めていると、この-анин型の単語、山ほど出てくるんですね。だいたいроссиянинが頻出語だし、今アルメニアとも同グループだし」
とかおしゃべりしたくなった。

中でも、非鉄金属文学を希求するサーシャくんが愛おしい。
(「非鉄」ってアルミニウムやチタンのことを指すのか。「<鉄>(鉄道オタク)ではない人」)のことを言うのかと、本気で思っていた。)
黒田先生、今回のタイトル、がんばって物主形容詞使ってみましたけど、間違っていませんか?
脚韻が揃わなくて、あんまり満足できませんでした…。
うーん、ソヴィエト初期のSF小説でありませんかね、非鉄金属文学。
探してみます、サーシャくんのために。

『ロシア語の余白』現代書館から12月8日発売

現代書館、『モスクワの孤独』に続いて、今年は当たり年じゃないかな。

付け足し:
「サーシャの非鉄金属愛」、つまり「~に対する愛」という場合、к+与格(~への)だと、今日初めて知った。
人だけでなくлюбовь к родине「祖国愛」なども同様。
なので、Сашина любовь к цветным металлам
非鉄金属がцветные металлыなのも、当然ながら今調べて知った。

6 件のコメント:

  1. 「ロシア語の余白」新聞の広告欄で見ました。面白そうなので、自分も注文しようと思います。
     Pycb

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  2. Pycb さん、こんにちは。
    『ロシア語の余白』、予想以上におもしろかったです。
    帰りの電車の中で読んでいて、笑いをこらえるのに苦労しました。
    是非是非!

    ところで、エスパルスにはゴトビさんがやってきますね。

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  3. そうなんだよね。レギュラーメンバーが、かなり移籍してしまうから、ダエイとか連れてきてくれると良いけど(笑)

     「ロシア語の余白」ますます楽しみですね!

     Pycb

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  4. Pycbさん、ダエイは無理でしょう。
    ピルズィの監督さんなので。

    カゼミアンとかなら、もしかしたら…です。
    バゲリが来てくれたら泣いて喜びます(たぶん無理)。

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  5. 「ロシア語の余白」今日、入荷しました。年末の楽しみができた!いや、年末まで待てそうもない!でも、仕事が忙しい!
     Pycb

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  6. Pycbさん、『ロシア語の余白』は、いわばミロラド・パヴィッチの作品みたいで、どこからでも読むことができるものなんです。

    一項目ずつ読んでいってもいいですし、でもおもしろくて一気に読み通してしてしまうかな。

    お楽しみに!

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