2011年7月1日金曜日

日本人なら

教科書(『リピーティングで学ぶロシア語』)本文への突っ込みシリーズです。
18課 どうどうめぐり

「日本人の男性は皆柔道をやっているの?」→「やっている人は多いけど、もちろん全員ではない」
「日本の女性は皆生け花をするっていうのはほんとう?」→「皆がやるわけじゃない」
つまり、「日本の伝統だからと言って、全員が嗜んでいるわけではない」という、至極当然な回答で、あまりおもしろくはありません。
この教科書では珍しくオチがありませんでした。

でも、この傾向は実際よくある話ですよね。
私の周囲では柔道やっている人は殆どいないのだが。
生け花は―いることはいるけど、多いとはいえない。

しかし、こちらもロシア人だというとバレエができそうとか思い込みがあるものですけどね。
実際、ロシア人、踊るのはかなり好きなので、合っているような。
少なくともソ連時代には学校でやっていたようで、ロシアの男性に「コサックダンスやって!」とせがむと、誰しもさっとその場でステップを踏み始めるのでした。
だいぶご年配の人がいきなり踊りだしたときには、そのままどうかなってしまわないかとはらはらしたものです。
こっちは即座に何か日本の舞ができるかと言われたら、大変怪しいというのに。

さて、あと日本人だから知っていて当然とばかりに近現代文学の話をふられるのも、私としては苦しいです。
何でロシア人って安部公房が好きなんだろう??
村上春樹なんて全然読んでいないし(読む気しない)。

高校時代の恩師に「宮本百合子を読んでいないのですか?」と呆れられたけれど、実態はそれだけで済まないのでした。
読んだと言えるのは、伊勢物語とか源氏物語とか枕草子とか、中世文学だとせいぜい平家物語くらい。
近世文学だともうついていけない。
今更、どうしようというのか。
今更…カルチャーサロンみたいなところの講義を受けに行く気にもならないけれど。

あと、詩心もないので、ロシアにしろ日本にしろ、そちらの方面も苦手。
(私の祖父は、某言語で詩集を出しているが、WEB上で時々目にすることがあって、しかもお褒めに与っていたりするのに、心から驚いてしまう。我が家ではさっぱり評価されていない。祖母は「若き日のマルクスの詩のごとく」と酷評していた。)
勿論詩を創作するなんてことはあり得ないし、鑑賞しようにも上手いのか下手なのかそのあたりもわからない。
ただ、万葉や古今・新古今など、調べがいいなあと頭にすーっと入ってくる歌はあります。
このへんの感性は、かなり若いうちに養成されてその後は発達が止まってしまうような気もします。
十代の初めあたりだと、かなり長いフレーズでも一回聴いただけで暗記できてしまう。
今は何度もリピーティングし、書いて書いて書いて、それでも次の週には忘れてしまう(←今の教科書)のに。
覚えられるときにいっぱい覚えておかなければいけなかったような、軽い後悔の念に駆られています。

武道や生け花をやらなかったことに対する後悔は、今のところしていませんけど。

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